緊急家族会議です。

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「お兄ちゃん‥ゴ‥」 「花音っ!!」 私にも解った。 花音ちゃんが‥ ゴメンナサイ‥と 言いかけたけど‥ KIYOがゴメンナサイを 最後まで言わせなかった事。 「遊びに行く時は ちゃんと真理に 誰と何処へ行くか言う事‥ 携帯の電源は切らない‥ 帰る時に連絡する事‥ 門限は9時っ!!」 KIYOは花音ちゃんの頭に 手を置いて お父さんみたいに言った‥ 「お兄ちゃん‥」 「あと‥ 学校でのおもしろ話‥ アツアツ きつねうどんぶっかけ事件‥? 理科室爆破事件‥? そんなとっておきの おもしろ話‥ 俺は聞いてないしっ! それに‥プリンだって 食ってないしっ!! 俺だって花音のプリン 100個は食えるわっ!!」 アツアツきつねうどんとは 言ってないし‥ 理科室も爆破はしてない‥ 未遂だし‥ 確かにKIYOなら プリン100個は いけるかも知れないけど‥ KIYOは地団駄を踏む様に ムートンブーツを履いた足を ガツガツと踏み鳴らした。 「お兄ちゃん‥ 今度‥プリンいっぱい 作ってあげるね♪ おもしろ話もいっぱい してあげるね♪ お兄ちゃん‥アリガト‥」 花音ちゃんの言いかけた ゴメンナサイは‥ “アリガト”に変わった。 KIYOは‥ 花音ちゃんの “ゴメンナサイ”は 聞きたくなかった‥ 謝る事では無い事を わかっているから。 そして‥ 花音ちゃんは KIYOの首に手を回し ギュッと抱きついた。 KIYOはそのまま 体を伸ばし 花音ちゃんをギュ~ッと 抱き締めた‥ 花音ちゃんは完全に 宙に浮いていた‥ 「花音‥ やっぱ‥無理。 花音は誰にもやらん!」 私はずっこけそうになった‥ しかし‥ 花音ちゃんも‥ KIYOも‥ なぜか‥ 嬉しそうに笑っていた‥ そして‥ SPまで‥ 笑っていた‥。 仕方無い。 私も笑う事にした。 2人にしかわからない‥ 2人だからわかる事。 きっと‥ 全てお見通し。 今回のKIYOの知恵熱には‥ お注射は必要無さそうだ。 花音ちゃんの 闇プリン100個で‥ 熱は下がるだろう‥ その後の胃腸の方は‥ 心配だが‥ とりあえず‥ 緊急家族会議は まとまった。 結論‥ KIYOのシスコンは‥ 永遠に不滅です。 花音ちゃんも‥ 私も‥ KIYOも‥ 全員一致でまとまりました。
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