宿命‥

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待て待て‥ 先月いつだっけ‥? ん‥‥? 確かに‥だいぶ遅れてる。 でも‥遅れて来るのは よくある事だし‥ ドンドンっ!!!!! 「真理っ!!大丈夫かっ!!? ど~した?真理っ!!開けろ!!」 KIYOだ‥ ど~しよ~? もし‥‥ “デキたかも‥” なんて言ったら‥ KIYOの喜び様が目に浮かぶ‥ しかし‥ 勘違いだとしたら‥ KIYOの落ち込み様が 目に浮かぶ‥ KIYOに報告するのは ちゃんと 検査薬してからにしよう! 私は短い間に 鈍った脳を働かせ そういう結論に達した。 「真理っ!!返事しろっ!!」 今にも扉を蹴破りそうな 勢いだったので‥ 私は深呼吸を一つして 扉を開けた。 「KIYO‥大丈夫。 ゴメンね‥やっぱり 太ったからかな? 胸が苦しくて‥」 テへ♪っと笑ってみた。 「‥‥‥」 KIYOは怖い顔をして 私をジッっと見た‥ アレレ?ど~したのかな‥? 私の作り笑顔が引きつった。 「真理‥帰るぞ。」 「え‥?」 KIYOは私をヒョイと持ち上げて何も言わずズンズンと 歩き出した。 「ちょっとっ!!KIYOっ!! 帰るって‥何言ってんのっ!?」 「うるさい。黙れ。」 その一言に‥ 私は返す言葉が出なかった。 あまりにも‥怖くて‥ 「真理リン‥大丈夫?」 花音ちゃんが心配そうな顔で KIYOに聞いた。 「花音‥真理と先に帰るけど‥後で迎えに来させるから‥」 「KIYO‥花音ちゃんは 私が責任をもって送り届ける」 「そうか‥んじゃ頼む。 花音‥ジジイに 送ってもらいなさい。 また連絡するから‥いいな?」 「うん。わかった。」 何か‥申し訳無さで いっぱいだった‥ KIYOの腕の中で 失神したフリでもしたかった‥ 私はみんなに見送られ‥ KIYOに抱えられたまま 車に乗せられた。 「ゴメンナサイ‥‥」 謝らずにはいられなかった。 「何のゴメンナサイだ?」 KIYOの顔は 相変わらず怖かった‥ 「せっかくの会なのに‥」 「んな事ど~だって いいんだよっ!!!!!!」 ビクッと飛び上がったのは 私だけでなく 運転席のポールも 飛び上がっていた‥ 「真理‥病院行くぞ。」 「え‥?」 KIYOは‥ 携帯を取り出し‥ 「オイ‥凄腕の女医のいる 産婦人科‥どこだ?」 と‥言った。 私は‥ 恥ずかしさと申し訳無さと 自分のバカさ加減に‥ この場から 消えてしまいたかった‥
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