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「オッサン‥
コイツはモノになるよ‥
しかしそれを生かすも殺すも
オッサンとルイ‥
お前次第だ。
せいぜい頑張れよ…」
俺の仕事は終わった。
そう思い‥
オッサンとルイの
肩をポンポンして
出て行こうとした‥
「待て‥
まだ話は終わっていない。」
逆にオッサンに肩を掴まれた。
「ァア~っ!!?
俺は話なんてねーよ。
俺は忙し~のっ!!!」
少しでも時間があれば
真理に会いに帰りたかった。
「ルイを生かすも殺すも‥
KIYO‥お前次第だ。」
オッサンは珍しく
真面目な顔で言った。
「ハア‥?
何をワケわかんねー事
言ってんだ?
俺は社長になんか
なるつもりはナイっ!!
社長の仕事が嫌なら
Kenにでもやってもらえ。」
俺は社長じゃなくて‥
パパになるんだから‥♪
「社長とかの話じゃないっ!!」
「じゃあ‥何だよ…?」
時間が勿体ねーだろが‥
「ルイをプロデュースしろ…」
「???
何言ってんだ?
プロデューサーなら
いるだろが?」
「お前じゃないと嫌だ。」
何じゃそりゃ?
子供みたいな理由だな‥
「俺もめんどくさいの嫌だ。
今仕事増やしたくね~んだよ‥解るだろ?
今は大切な時期なんだよ‥
解ってるだろ?」
俺は子供に説明する様に
言ってやった。
「解ってる。解ってるけど
これだけは譲れない。
お前がしないと言うなら‥
ルイはデビューさせない。」
「お前っ‥!!
何言ってんの?」
コイツ‥何を考えてんの?
「お前‥ど~ゆ~つもりだ‥
ど~して俺にこだわる‥」
「直感だ‥
ルイは‥
お前でないとダメになる。
私の直感だ‥文句あるか‥」
オッサンのこんな目‥
昔‥俺は見た事がある。
俺が拾われた時‥
オッサンは今と同じ目をして
俺に言った。
“お前の人生を
私に預けてくれ‥
だから‥生まれ変われ
全部捨てて‥生きながら
生まれ変われ‥”
と‥この目で言われた‥
「フンっ‥直感か‥上等だ‥
お前のソレで‥
俺は生まれ変わった。
ルイ‥お前も‥
全部捨てれるか?
俺に‥
賭ける覚悟があるのか?」
「‥あります。」
ルイは‥
力強い目で言った。
この時‥
俺は‥この目を見て
同じだ‥
と‥思った。
ルイは‥
オッサンと
同じ様な目をしていた。
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