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私は病院から
タクシーに乗った。
タクシーの窓から見える景色はとてもキラキラして見えた‥
この景色も‥
ピーナッツちゃんが
見せてくれている気がした。
いつも通っていた
通勤路も‥
全く違って見えた‥
私は事務所の手前で
タクシーを降りた‥
通り過ぎる
子供連れを見ると
ニヤニヤと顔が緩むし‥
ベビー用品を見ると
手に取ってしまう。
今まで見て来たモノが
全く違って見える。
ピーナッツちゃんが
与えてくれた世界‥
それは‥
どれも輝いた世界だった。
「真理ちゃ~ん!」
「あ‥和美ちゃん!」
声のする方を見ると
和美ちゃんがタクシーを
降りる所だった。
「真理ちゃん!おめでとう!!
聞いたよ!良かったねぇ‥」
「ありがとう‥」
和美ちゃんは
自分の事の様に
喜んでくれた。
「和美ちゃんも‥ここ?」
私はデッカイビルを
指差した。
「そう。何かお通夜に
行かなきゃダメだから
喪服頼まれちゃって‥」
すっかり社長の奥様だな‥
籍は入ってないけど‥
「真理ちゃんは‥?」
「あ‥私は検診の帰りで‥
久しぶりにみんなに
会いたいなぁ~なんて‥」
まさか‥
パパが駄々こねるからなんて‥言えない。
「そ~なんだ♪
てっきりKIYOが
検診に行きたいけど
行けないから駄々こねて
仕方無く検診終わりに
寄ったんだと思ったわ。」
バレとる‥。
全部‥当たっとる。
「アハ。アハハハ‥」
笑ってごまかしといた。
私と和美ちゃんは
デッカイビルの中に入り
和美ちゃんが受付で
名前を言う前に
ど~ぞ。ど~ぞ。と
VIP扱いで通された。
「すごいね‥和美ちゃん
顔パスじゃん。」
「イヤよ‥
こんな扱いされるの‥」
和美ちゃんはムスっとした‥
「ど~して?いいじゃない。
社長の彼女なんだし‥」
次期社長夫人と言っても
過言では無い。
「彼女って‥若けれゃ
彼女でもまだいいわよ‥
何か‥金目当てとか‥
社長夫人狙いとか‥
そんな風に思われるのが
イヤなの。」
「そんな事‥」
「そんな事あるの。
水商売上がりだし‥
子持ちだし‥?
だからココは
なるだけ来たくないのよ‥
今日は真理ちゃんに会えたから良かったけど♪」
そ~なんだ‥
和美ちゃんも‥
色々大変なんだな‥
その時‥
エレベーターが開いて
一人の女性が入って来た。
また‥
不思議な感覚。
ピーナッツちゃんが‥
何かを伝え様としていた。
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