宿命‥

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わぁ~… この間より ちょぴっと大っきくなっとる♪ 可愛いぃ~‥ あっ!! 花音にも報告しなきゃ♪ “はぃ‥” あれ? 何か‥テンション低っ。 「花音~っ♪ お兄ちゃんだよ~♪」 俺はテンション高めに 言ってみた。 “ぅん。” 低っ。 「花音‥?何かあったか? シンの野郎に何かされた? お兄ちゃんが 仕返し行こうか?」 “ぅぅん。何でも無いょ‥” 何でも無くナイだろ‥ シンの野郎‥ 何やってんだよ‥ 「花音‥ ピーナッツちゃんが ちょぴっと 大っきくなってたよ♪ 明日一緒に写真見ようね♪ 気をつけて帰るんだよ♪ 寄り道しちゃダメだぞ♪」 “ぅん。わかった‥。” そう言って花音は‥ 電話を切った。 やっぱり‥ 何かあるじゃね~かよっ‥ 俺は‥ 携帯を握りしめたまま 突っ立っていた‥ 「KIYO‥? ど~したの‥? 花音ちゃん‥ど~かした?」 真理がイイ音を出して リンゴをかじりながら言った。 「真理。今日花音って‥ アイツと一緒だったな‥? 何か言ってたか?」 「え‥?うん‥。 今日はシンと 公園デートだって‥ お弁当持って行ったけど‥」 公園デート‥? お弁当‥? けしからんっ!! んな楽しい要素満載なのに‥ 俺だってやった事ね~のに‥ 何で あのテンションなんだよっ!! 「春休みに入って ずっと会ってなかったから‥ 話したい事が多すぎて 困っちゃう♪って‥」 真理は‥花音の真似なのか ニへっと笑った。 「シンもきっと私に 話したい事があるから‥ それを聞くのも楽しみ♪って‥言ってたけど‥ 何かあったの?」 花音の話したい事‥ ジジイや母親の事か‥ 花音には‥ 真理が妊娠している事は まだ誰にも言わない様に 言っている。 俺に子供がデキた事は‥ まだトップシークレットに なっている。 知っているのは 俺達の身内のヤツらだけだ。 シンの話したい事‥ 何だ‥? とにかく‥ 二人に何かあった事は‥ 間違い無い。 「KIYO‥?」 真理が黒い目をクリクリして 俺を見ていた‥ 「真理‥悪い。 帰って花音の様子を 見て来てくれないか‥?」 「うん‥。いいけど‥ シンと何かあったの?」 「んん。多分な‥ 真理‥せっかく来てくれたのに‥ホントごめん‥」 俺は真理を‥ ピーナッツちゃんも一緒に 抱き締めた‥ 「何言ってんの? みんな家族でしょ?」 真理は‥ ママの顔で笑った。 真理は‥ 日々ママになっている。 俺も‥ パパになっているだろうか‥
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