試練‥

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「ん~‥ 何かそこ違うくね‥? ん~もうちょっと‥ ズババババーーーン!! みたいな‥」 「KIYOさんっ!! 大変ですっ!!」 スタジオの中に 野田が飛び込んで来た‥ 「何‥?いいか‥ 落ち着いて簡潔に述べろ。」 こう前置きしていても いつも何を言ってるのか 解らないのが‥野田なのだ。 「ハイ。落ち着いて‥ 簡潔に‥簡潔に‥」 そうブツブツ言うと 野田は大きく深呼吸した。 「真理ちゃんママから 電話で‥ 真理ちゃんがっ‥ 病院に運ばれました!」 「‥‥‥‥。 早く言えっ!!!!! バカ野田っ!!!!!」 ブツブツ言ってる 場合じゃねーよっ!!! 深呼吸なんか してる場合かよっ!! 俺は‥ メンバーには 何も言わず スタジオを飛び出した。 野田が後から バタバタとついて来た‥ 「真理はっ!!? ど~なんだよっ!!」 「絶対安静ですっ!! 即入院ですっ!!」 絶対安静‥? 今朝は‥ 元気だったじゃねーか‥ 何があったんだよ‥ 「って事は‥ ピーナッツちゃんはっ!!?」 「ピーナッツ‥ちゃん?」 クソっ!! 「お腹の子だよっ!!」 「あ‥危ないそうです。 何とか流産とか‥ 何だったかな‥」 何とか流産‥? 流産って‥ ウソだろ? バカ野田がはぁはぁと 息を切らせながら 運転席に乗ろうとしたので 引きずり出して 俺が運転席に乗った。 今、コイツの運転じゃ イライラして 気が狂いそうになる。 「早く乗れっ!!」 俺は野田が助手席に 乗った瞬間には 車を出していた。 野田はもう少しで 放り出されそうになっていたがそんな事 気にしてられなかった。 一分一秒でも早く‥ 真理のそばに行かなければ‥ “おっ父‥ おっ父ならきっと 乗り越えてくれる。って 信じてるよ。 おっ母を‥よろしくね。 おっ父‥おっ父‥” ピーナッツちゃん‥? 今‥何て‥? おっ母を‥よろしく。って‥ ど~ゆ~事だよ‥? よろしく。って‥何だよ? 11月11日の‥ 1ばっかの日に‥ 会えるんじゃ無いのかよっ!! オイっ!! ピーナッツちゃんっ!! 何とか言ってくれよっ!! 「きっ‥きっ‥ KIYOさん‥ヤバいです‥」 野田が震えていた‥ 俺は‥ ただの赤信号なのに‥ クラクションを 連打していた。 おっ父は‥ 今回ばかりは‥ 王様の言う事‥ 聞かねーからな‥ おっ母を放って行くなんて‥ 俺が許さない‥。 王様は‥ 何も言わなかった。
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