試練‥

13/15
前へ
/415ページ
次へ
「都築さん。 問題無いですよ‥ もう出血も止まった様だし‥ しばらくしたら 普通に生理が来るので 2回生理が来たら 子作りして大丈夫ですから‥」 私のカラダは 元通りって事か‥ 「都築さん‥?」 「あ‥スイマセン。 先生‥色々 有り難う御座いました。 それと‥私‥ 先生に酷い事言ってしまって‥スイマセンでした‥」 よくは覚えて無いのだけれど 先生に突っかかっていたのは 覚えている。 「そんな事、気にしないで。 それより‥大丈夫?」 「はぃ‥少しは‥」 まだ‥ 先生に大丈夫と言える程 大丈夫じゃない。 何故か‥先生には 甘えられた。 だから‥先生に 突っかかったのかも知れない。 「そうね‥時間がかかって 当たり前よ‥あなたの中で 一つの命が誕生し 消えていったんだもの‥ 全てあなたの中で 起こった事だもの‥」 全て‥ 私の中で起こった出来事。 だから‥私は‥ 自分を責めずには いられなかった。 「前に‥私に聞いたわよね? 赤ちゃんが引き起こす 不思議な体験の話。」 「はぃ‥」 確か先生は‥ 医者の立場では無く 私の話を聞いてくれた。 そんな話を 聞いた事がある。と‥ 赤ちゃんが何か 伝えたいんじゃないか。と‥ 「私‥見たの。目の前で‥」 「え‥?何を?ですか‥?」 先生は一瞬キョトンとした‥ 「都築さんのご主人が 赤ちゃんと交信してるとこ。」 「KIYOが‥? ピーナッツちゃんと‥?」 そんな話‥聞いてない。 KIYOが‥ ピーナッツちゃんと 最後にお話してたなんて‥ 知らなかった‥ 「ゴメンナサイ‥私‥ 余計な事を‥」 先生は私の涙と素振りを見て らしくなく少し動揺した様だ。 先生は‥ 私が知っていると 思っていた様だ。 「教えて‥頂けませんか。」 「でも‥」 「大丈夫です。 話して下さい。」 私は‥ 涙を拭い先生を見つめた。 「じゃぁ‥‥」 先生は‥ 私の剣幕に気圧されたのか 宙を見ながら 思い出す様に話してくれた。 私の知らない‥ KIYOと‥ ピーナッツちゃんの‥ 最後の交信の様子を‥。
/415ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13795人が本棚に入れています
本棚に追加