禁じられた恋‥

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数日後‥‥ “何様なの‥? お嬢様きどり?” “車で送り迎えだって‥” “お嬢様は見た目だけにしろ っつーのよね‥” “見た目はお嬢様だけど やってる事は不良娘じゃん‥” “遅刻はするわ 保健室で居眠り?” 女豹達は楽しそうに 満島の話題に 花を咲かせていた‥ 満島は シレ~~っと 窓の外を見ていた‥ 上を向いて 空を見上げている様だった。 空に‥ 何があるのだろう‥ 何が見えるのだろう‥ 俺も‥ 満島と同じ空を見たかった。 唯一仲の良かったユリアは クラスが違い 満島はまた一人になった。 いや‥一人じゃない。 俺がいる。 俺がいるのだが‥ 今の俺は幽霊だ。 「ちょっと‥ 黙ってくんない。 ウルサくて 寝れねーんだけど‥」 俺はウルサい女豹達を 追っ払った。 俺に出来る事は‥ これくらいだ‥ 抱き締めて守ってやる事も‥ 手を繋いで歩いてやる事も‥ 優しい言葉を かけてやる事も‥ 幽霊には出来ない。 満島に何があったのか‥ それは‥ 誰もわからなかった。 満島は‥ ユリアやケンシローにも 何も言ってはいなかった。 ただ‥ お兄ちゃんが しばらく出張でいないから 知り合いのお家に 居候している。 と言っていた‥ お兄ちゃんが出張‥ って言うのは ホントの話かも知れない。 しかし‥ 姉御がいるはず‥ 姉御もお兄ちゃんの出張に ついて行ってたとしても‥ 満島は小さい頃から そんな事日常茶飯事で‥ 何より‥ 今この状況で あのお兄ちゃんが 姉御だけを連れて 妹を置いて行くとは 考えられなかった。 きっと‥ 何かあったに違いない。 あの車‥ 知り合いのお家‥ 爺っちゃんの家か‥ 叔母ちゃまと叔父ちゃまの家‥ 待てよ‥ 満島の爺っちゃん‥ 叔母ちゃまと叔父ちゃま‥ って事は‥ サツキの父親?って事‥? そうだ!! サツキの身内だっ!! 俺は教室で眠るつもりだったがやっぱり屋上に上がった‥ 3年生の中に兄貴のバイクを 乗り回してるヤツがいた‥ それだ‥ それで‥ あの黒い車の後を追う。 それしか無いっ!! って言うか‥ バイク乗った事ないけど‥ 自転車乗れるし‥ ゲーセンのバイクゲーム やった事あるし‥ 何とかなるよな‥ ま‥死んでも 俺。幽霊だし‥ どって事ないよな‥ それが‥ どって事‥あったのだった‥
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