禁じられた恋‥

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「爺っちゃん!!違うのっ!! シンは変な人じゃ無いのっ!!」 「花音ちゃん‥ こっそり車を尾行するなんて 変な人じゃ無くて どんな人だい?」 これが‥ 満島の爺っちゃん‥ ジジイのクセに‥ デカくて‥威圧感があった‥ 「シンは‥シンは‥ 私の‥試練の人なのっ!!」 試練の人か‥ うまい事言うな‥ 感心してる場合じゃ無い。 「ぅ~~~ん‥ コイツがねぇ‥‥」 爺っちゃんは 俺を値踏みする様に イヤラシイ目で俺を見た。 「爺っちゃん!!お願い!! お巡りさんには言わないで!!」 「花音ちゃん‥ 爺っちゃんはコイツと お話があるから 平蔵と遊んでなさい。 花音ちゃんの好きな お煎餅もあるからね‥」 どうやら‥ 満島にはデレデレらしい。 そして‥ イカツイ犬が平蔵らしい。 爺っちゃんも 鬼平が好きなのか‥ ともかく‥ 俺はどうやら取り調べを 受けさせられるらしい。 望む所だ‥ こっちだって 聞きたい事は山ほどある。 「爺っちゃん‥」 「大丈夫。 悪い様にはしないから‥」 「ぅん‥平蔵‥行こ。」 平蔵は満島の横に ピッタリくっついて 最後にギロっと俺を睨んで 満島と一緒に出て行った。 「‥ついて来なさい。」 爺っちゃんは さっきとは全然違う 声音で言った。 悪い様にされる雰囲気 丸出しだ‥ 俺はトボトボとついて行った。 そこは 書斎なのだろうけど 広過ぎて‥ もはや書斎じゃ無かった。 「座りなさい。」 言われるがまま 俺は爺っちゃんの前に座った。 「‥‥‥。 いつまでそんなモノを 被ってるつもりだ。」 あ‥。 俺はずっと フルフェイスのメットを 被ったままだった。 俺はメットを取った‥ 「牧野‥新太です‥」 「なるほど‥。君か‥」 爺っちゃんは‥ 俺の青い瞳をジッと見た。 ジジイのクセに鋭い目だった。 そして‥ 「待っていたよ‥」 と‥言った。 俺は耳を疑った。 「君が来るのを待っていた。 KIYOに言われてね‥ アイツが言った通りだ‥」 お兄ちゃんに‥ 言われて‥? 爺っちゃんは‥ 少し笑った気がした‥ 俺には‥ ワケがわからなかった‥ ど~なってんだ‥? 俺は‥ 不思議な御屋敷に 迷い込んだ気分だった‥
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