禁じられた恋‥

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「そんなに驚く事は無い。」 驚くだろ? フツー驚くよ‥ “待ってたよ‥”なんて‥ ギャング映画の世界の話だろ? 「悪い様にはしない。 勿論お巡りさんに 言ったりしない。 花音ちゃんと 約束したからね‥」 爺っちゃんも満島には 適わない様だ‥ また‥満島に救われた。 「KIYOともね‥」 そうだ‥何故‥ お兄ちゃんが‥ 俺を突き放した お兄ちゃんが‥ 「不思議そうな顔だな‥ まだわからんか‥」 わかるワケ無い。 ただでさえ 尾行見つかって こんな不思議屋敷に 連行されて‥ 犬に睨まれて‥ 爺っちゃんに睨まれて‥ 俺の思考回路は ショート寸前だ‥ わかるワケ無い。 「KIYOは今、日本にいない。 日本を立つ前‥KIYOも色々 大変だったんだが‥ ワケあって花音ちゃんを しばらく預かる事になった‥ その時に‥ “花音と同じ 青い瞳の野郎がきっと来る。 来たら‥ 話を聞いてやって欲しい。” と言われていた。」 お兄ちゃんが‥そんな事を‥ お兄ちゃんは‥ 一度は諦めた俺が もう一度‥ 真実を知る勇気を 取り戻すと‥ 信じてくれていた。 俺を‥ 信じてくれていた。 「今時の若いモンは‥ すぐに涙を見せよって‥」 爺っちゃんは めちゃくちゃ肌触りのイイ 高級ティッシュをくれた‥ 「私はその青い瞳の野郎は どこの馬の骨か聞いた。 すると‥ “花音が守りたい野郎だ‥ 花音が初めて 自分で手に入れた 大切な野郎だ‥ 平蔵に襲わせたら‥ ジジイ。花音に二度と 笑ってもらえなくなるぞ。” と言われてね‥」 満島が‥守りたい‥ 初めて手に入れた‥ 大切な野郎。 俺にはまだ‥ そんな資格があったんだ‥ 満島を‥傷つけたのに‥ 「花音ちゃんに笑ってもらえなくなるのは困る。 私の生きがいだからね。 それでKIYOの言葉を信じて 君が来るのを待っていた。 KIYOは‥ “俺が‥認めた男だ。 必ずやって来る。 もし来なければ‥ 俺の目は‥ 節穴って事になるがな‥” と言った。 私は‥KIYOの目に あの男の目に狂いは無いと 思っている。 君は‥どう思う?」 「狂いは‥ありません。 お兄ちゃんの目は‥ 確かだった。って‥ 必ず証明して見せます。 一生かけて‥」 お兄ちゃんの目を‥ 節穴にするのも 確かなモノにするのも‥ 俺次第。 お兄ちゃんの‥ あの目を‥ 節穴になんかには‥ 絶対にさせない! 爺っちゃんは 満足気に ウンウンと頷いた。
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