禁じられた恋‥

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「いつまで泣いとるんだ‥ 私に‥ 話があるんだろう‥? 早速聞かせてもらおう。」 俺は高級サラサラティッシュを贅沢に使い 鼻水か涙かわからない水分を 拭き取った。 そして‥ 俺と‥満島の‥ 禁じられた恋の 可能性を話した。 勿論‥ 母ちゃんとアレックス‥ そして‥ 爺っちゃんの娘である サツキの事も‥ 俺の知っている事全てを 打ち明けた。 爺っちゃんは‥ さして驚いた様子は無く 最後までジッっと 俺の話を聞いてくれていた‥ 「なるほど‥ 残念ながら‥私の娘‥ 花音ちゃんを産んだ母親 サツキは‥ すでにこの世にはいない。」 「‥‥‥。」 数少ない希望の灯りが消えた。 「しかし‥ 花音ちゃんの父親の事は‥ すでに調べてある。 KIYOが引っかかる事がある。 と言ってね‥ 私も‥父親の事は 調べておきたかったしね‥」 「ほっ‥ほっ‥ ホントですかっ!!?」 さっき消えた灯りが 煌々と光り輝いた。 「ぁあ‥私と‥満島君とで 調べている。まだ‥ 途中だがね‥」 「‥満島君?」 って‥誰? 「ぁあ‥ KIYOの事務所社長だ。 ちょうど今KIYOと NYに行っていてね‥ あっちで動いてくれている。 あの男もスゴイ男だよ‥ 事務所社長にしておくのは 勿体無い男だ‥」 スゴイよ‥ すご過ぎるよ‥ これだけの大人が集まれば‥ 何だって出来るんだ‥ しかし‥ これだけのスゴイ男を動かす お兄ちゃんは‥ やっぱりスゴイ。 「こう言う事だったのか‥ なるほどな‥」 爺っちゃんはひとり 納得していた。 「お兄ちゃんは‥ この事を 話さなかったんでしょうか?」 お兄ちゃんは俺に会った時‥ 全て知っている様な 感じだったのだが‥ 「KIYOは何も言っていない。 それどころか‥ 私に話を聞いてやって欲しい。とは言ったが‥ 力になってやって欲しい。 とは言わなかった。 スゴイ男だろ?」 「‥はい。」 「これは解るのかね?」 「はい‥。 お兄ちゃんは俺の力で 乗り越えて欲しいと思って‥ 俺の事を信じて‥ お願いしますっ!! 俺に‥力を貸して下さいっ!! 真実を‥教えて下さいっ!!」 俺は‥ お兄ちゃんが 用意してくれた勇気で‥ 爺っちゃんに頭を下げた。 「んん‥アイツの目に‥ 狂いは無い様だな‥」 爺っちゃんは‥ また‥笑った気がした‥
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