禁じられた恋‥

12/24
前へ
/415ページ
次へ
何で‥ 何で‥ この人も一緒なの‥? しかも‥こぶつき。 それは‥ 2週間前の事。 私が社長に呼ばれて 社長室に行った日‥ そう‥ ママさん‥イヤ‥和美さんと エレベーターで会って 喪服を託された日‥ 「ルイ。パスポートあるか?」 と‥突然聞かれ 「一応‥」 使った事無いけど‥ お祖母ちゃんと韓国に 行こうと言ってたのに‥ 結局‥使う事は無かった。 「そっか♪なら良かった。 再来週からNYに 行ってもらう。」 ハ‥? NY? 何故ゆえ‥? 「KIYOが向こうで仕事がある。ルイはボイトレと ダンスレッスンよろしく♪」 よろしく♪って‥ ボイトレは解るけど‥ ダンスレッスンって‥ 「私‥踊るんですか‥?」 この私が‥ 踊るんですか‥? 「そりゃわからん。 プロデューサー次第だな♪ ただ‥踊らなくても 何事も経験だ♪ リズム感の練習にもなる。 やって無駄な事は無い。」 プロデューサー次第‥ KIYO次第って事か‥ 初対面の日から‥ KIYOとは会っていなかった。 事務所に来る度に 会えるんじゃ無いかと‥ ドキドキしてる自分がいた。 しかし私のドキドキは 無駄なドキドキで終わった。 「どれくらいですか?」 「とりあえず2週間。 KIYOは‥2週間も 滞在は出来ないだろうな‥ ど~せ 帰りたい病を発症するのは 解ってる。 アイツは10日と 言ったところかな‥」 10日間‥ KIYOと一緒。って事‥? 「海外と言っても 別にジャングルに 行くワケじゃない。 足りないモノは 向こうで揃えればいい。 あまり堅苦しく 考えなくていいから♪」 堅苦しく考えるな‥って 社長は言ったけど‥ その日から私は‥ カウントダウンみたいに 日に日に 胸が高鳴った。 そして今日‥ 空港に着いてみたら‥ 「ルイ~っ!! ハイっ。コレ、ルイの。 膨らましといてやったぞ。」 「あ‥ありがとう‥」 私は清春君に 首に巻く安眠枕を貰った‥ 「ぉお~ルイ。早かったな‥ パスポート持って来たか? パスポートさえあれば 何とかなるからなっ♪」 社長に添乗員みたいな事を 言われた‥ 何で‥ 何で‥ この二人が一緒なワケ? 私の胸のカウントダウンは フェイドアウトしていった‥ 二人は‥ しっかりパスポートを 手にしていた‥。
/415ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13795人が本棚に入れています
本棚に追加