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“花音はっ!!?”
「まだよ‥
門限９時でしょ～？
まだ７時にも
なって無いでしょ～？」
“わ～ってるよっ!!
只今６時３４分だよっ!!”
解ってんなら‥
KIYOは３０分置きに
電話をかけてきた。
「花音ちゃんから
帰るコールあったら
ちゃんと連絡するから‥」
“帰るコールって‥古っ!!”
ムカッ～っ!!
ジェネレーションギャップ
って言いたいワケ？
「も～すぐ本番でしょっ!!
生でしょっ!!生っ!!」
電話してる場合かっ!!!
“ナマナマって‥
真理が言うと‥
エロいんだよ‥”
ムカッ～!!
KIYOにだけは言われたくない!!
「どっちがじゃ～いっ!!!
いいからちゃんと
仕事しなさいっ!!」
“はいはい‥
仕事しますよ～
花音からカエルちゃんコール
あったら野田に連絡しろよ。”
カエルちゃんって‥可愛い。
「はいはい‥
ちゃんと仕事しますよ～
私はスパイですからねぇ～」
“フフっ‥
スパイはエロいって
セオリーだからな。
んじゃな。”ブチっ‥
切れた‥
何なんだっ!!
スパイはエロいって
セオリーっ！
漫画の読み過ぎだっ!!
私は花音ちゃんと
同盟を結びつつ‥
KIYOに情報を
垂れ流すスパイ。
スパイと言っても‥
漫画や映画のスパイとは
ちょっと違う。
緊急家族会議以来
花音ちゃんは
学校での出来事
(KIYOいわく‥おもしろ話)を
積極的に話してくれる。
花音ちゃんが
KIYOと会えない日は
私がKIYOに報告する。
と言うだけの事なんだが‥
花音ちゃん公認なので
スパイでも何でも無い。
伝書鳩みたいなモノだな‥
そして今日‥
前回緊急家族会議で
ドタキャンしてしまった
カラオケにぃにぃデートの日。
花音ちゃんは
この日に決まった時点で
KIYOに言った。
「お兄ちゃん。
今度の金曜日ユリアちゃんと
シンとケンシローの４人で
駅前のカラオケに
行って来ます♪」
「ぅ‥ぅ‥４人‥
４人だな‥
ユリアから離れるなよっ!!
いいか‥花音。
スキを見せるな‥
あ‥！タートルネックで
行きなさい‥
スカートは
長いのにしなさい‥
ダッサイ格好で
行きなさい‥
それと‥‥」
KIYOはいっぱい注文をつけた‥
花音ちゃんは
ニコニコしながら
ウンウン‥と聞いていたが‥
今日‥
タートルネックでもなければ
長いスカートでも無い
超可愛い格好で
家を出た‥
KIYOが見たら‥
ずっこけていただろう‥
それも‥
見てみたかった気がする。
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