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「真理‥‥‥」
清春君はボソッと呟くと
急に静かになった。
そうだ!
清春君の想い人もマリだった。
思い出しちゃったのね‥
「俺‥ホントに
嫌われちゃったのかな‥」
清春君は
切ないため息をついた。
するとKIYOが‥
「違う。
俺的には非常に残念だが‥
真理はお前の事が
嫌いになったんじゃない。
今は‥電波が届かないだけだ」
と言った‥
「俺のメール‥
届いてないのか?」
「そ~だな‥
真理の心には届いてない。って事になるな‥
でも‥もう大丈夫だ。」
「ホントかっ?」
「ぁあ‥。」
清春君は顔をパッと輝かせた‥
「あの‥どうして‥
大丈夫だと‥?
どうして電波が入るって‥」
私は思わず
口を挟んでしまった‥
何故‥KIYOにそんな事が
解るんだろう‥
「ァア~?」
怖っ!!睨まれた‥
「真理の事は俺が一番よく
解ってるからだよ‥
つーか‥俺が一番よく
解ってないといけない‥
真理のメンテナンスは
俺の役目だ‥
真理の電波が入らないなら
俺がバリ3どころか
バリ5くらいにしてやる。
それだけの事だ。」
KIYOはそう言うと
またガツガツと食べ出した。
それって‥
「マリって‥もしかして‥」
「ァア~‥?
俺の奥さんだが‥何か?」
俺の‥奥さん‥
って事は‥
清春君の
禁じられた恋の相手って‥
KIYOの‥奥さん‥?
私は二人を交互に見た‥
二人ともシレーっと
料理をかっ込んでいた‥
そんな私を
社長と野田さんは
面白そうに笑っていた‥
「清春はKIYOさんの
最強ライバルなんすよ♪」
「ライバルっ!!?
このクソガキがっ!!
ライバルにも値するかっ!!
バカ野田っ!!」
「そ~やって調子こいてろ♪
あとで真理を取られて
後悔すんなよ♪」
「んだと‥?
テメぇ‥このプチトマト
両鼻に突っ込むぞっ!!オラっ!!真理は誰にも渡さねーって
言ってんだろがっ!!オラ!!」
「バカっ!!止めろっ!!
真理は絶対俺が奪うっ!!
止めろよっ!!」
プチトマトが‥
宙を舞っていた‥
とてもお似合いのライバルだ。
しかし‥
真理って人は‥
こんなにもKIYOに‥
愛されてるんだ。
清春君にも‥真剣に‥
私の胸は‥
みじん切りにされた様だった。
痛い‥
どうしたら‥
清春君みたいに
強くなれるんだろう‥
禁じられた恋の仕方を‥
清春君に教えてもらいたい‥。
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