禁じられた恋‥

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「いえ‥別に‥そんな‥ セクハラとか‥ 思ってませんから‥」 私はやっと? KIYOから解放され フツーに息が 出来る様になった‥ 「そ~なの?何だよっ‥ 明らかに凹んでるしよ~‥ タコのオッサン‥ 全然違うじゃねーかっ!! 大袈裟に言いやがって!!」 ど~やらKIYOは 私が凹んでるのは‥ 残り少ない貧弱な胸を 落っことしたと言われた事を 気にしていると 思った様だった。 それも少しはあるけれど‥ 本当に凹んでる理由は‥ 口が裂けても言えない。 でも‥ 「タコのオッサンって‥」 「ァア~? タコのオッサンだよ‥ オッサン一人しか いねーだろ?」 社長の事か‥ 何で‥タコ? 「あのタコっ‥ 俺の事セクハラ呼ばわり しやがって‥ お前を連れて帰らねーと アイス食わせねーとか 言いやがるし‥」 アイス食わせねーって‥ 社長に言われて‥ アイス食べたくて‥ (さっきケーキまで 食べてたのに‥) それで‥ 追い掛けて来ただけなんだ‥ 「んで何っ?買い物って‥ とっとと買って帰るぞっ。」 あ‥えっと‥それは‥ 言えない。 「何‥?」 怖い‥ イラッっとしてるのが解る。 「‥‥胃薬?」 思わず口から出た。 薬局に行けば アレもあるだろうし‥ 「何で俺に聞くんだよ‥ まぁいい。胃薬だな‥ 胃薬ならバカ野田が 持ってんのに‥ あいつ諸中飲んでっから‥」 それは‥ アナタのせいでは‥ とは言えなかった。 KIYOは知ってる街の様に スイスイと歩いて行った。 はぐれない様に ついて行くのがやっとだった‥ KIYOの背中は‥ 近いのに‥ すごく遠く感じて‥ 近づいては 離れていく気がした。 KIYOは薬局に入ると‥ ペラペラ話したかと思うと あっと言う間に 胃薬らしきモノが出て来た。 どうしょう‥ 私がキョロキョロと アレを探していると‥ 「何‥?何探してんだよ‥ お前‥ホントに胃薬 買いに来たの? ホントは何?」 さっきよりイラッとしてる‥ 「スイマセン‥」 「スイマセンなんて 売ってねーわっ!!何っ!!?」 「アッ‥アレですっ! ナッ‥ナッ‥」 「ァン?アレならアレって 言えや‥こっちのは 質が悪いから アレだけは日本から 持って来てた方がいい。」 やたら‥詳しいと思ったら‥ 「って‥真理が言ってた♪」 と‥KIYOはニッコリ笑って ナプキンのある場所を 指差した。 その笑顔は‥ 真理さんのモノ。 恥ずかしさより 虚しさの方が強かった。
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