禁じられた恋‥

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私は病院を出て‥ 空を見上げた。 そこには 真っ青な空が広がっていた。 私がママになった日も‥ 同じ様な真っ青な空だった。 あの時‥ 私の世界は変わった。 私は‥ あの時の感動を忘れない。 そして今も‥ 私の世界は続いている。 あの時‥ ピーナッツちゃんがくれた 新しい世界が‥ 今も続いている。 あの空に‥ ピーナッツちゃんはいるんだ。 そして‥ この同じ空の下に‥ KIYOがいる。 「真理‥タクシーが来たわよ」 「あ‥うん。 母さん。お腹空いちゃった‥ 何か美味しい物食べて帰ろ。」 お腹が減った感覚は‥ 久しぶりだった。 「そう‥良かった‥ じゃあ‥今日はちょっと 贅沢に行きましょ♪ 母さんこの間テレビで 見たのっ!! 凄く素敵な割烹料理‥ お昼のコースがこれまた‥」 母さんは‥ 運転手さんが笑うくらい マシンガントークで‥ 嬉しそうだった‥ 母さんにも‥ 心配をかけた。 花音ちゃんには‥ 爺っちゃんの所に 居候させているし‥ 清春のメールにも‥ 返事が出せなかった。 清春には 妊娠した事も 言ってなかったから‥ 私は携帯を見てみた。 “真理‥何かあったのか? いつでもいいから返事くれ” “真理‥俺の事 キライになった? ちゃんと宿題するから‥ キライにならないで!” “真理‥会いたいよ‥” “真理‥生きてる?” “真理‥ずっと待ってるから” “真理‥俺ニューヨークに 行くんだ。真理の事しんぱいだけど‥メールはできるんだって‥だからニューヨークでも待ってるからな‥” “真理‥今空港だよ‥ ヒコーキおっこちても 俺は真理に会うまで 死なないからな!! 真理‥おみやげ何がいい?” 私の大好きな 清春からのメール‥ 私には‥ずっと‥ 待ってくれてる人がいる。 私は‥ いつだって一人じゃ なかった‥ 清春のメールが‥ 教えてくれた気がした。 「やだ真理‥泣いてるの?」 「うん‥幸せ過ぎて‥ それに‥お腹も減り過ぎて 泣けてきちゃった‥」 「あらヤダ‥運転手さん! うちの子お腹減り過ぎて 泣いてるの。急いで頂戴!!」 母さんは 運転手さんに 無茶な注文をしていた‥ 私が一生ピーナッツちゃんの おっ母の様に‥ 私はずっと母さんの子ども‥ 30になっても‥ お腹を空かせて 泣く子どもなんだな‥
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