誤解‥

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「ど~した?ルイ‥ 悩み事でもあるのか‥?」 清春君に言われるくらい 私は明らかに落ち込んでいた‥ 自分の中の ど~しょ~も無い 汚い自分に‥ 自分の中に こんな部分があったなんて‥ 嫌になる。 「俺も‥悩んでるんだよなぁ」 清春君の横で 社長がプッと笑った‥ 私と清春君は 野田さんにホテルまで 送ってもらい 社長が帰って来て 3人で食事をしていた‥ 野田さんはまた KIYOのいるスタジオに戻った‥ KIYOは まだ時間がかかるらしい。 「何を悩んでるの‥?」 「真理のお土産‥」 また‥真理か‥ 「真理は何もいらないって 言うんだ‥俺の笑顔だけで いいんだって‥そんなの いつだってあげてるのに‥ なぁルイ。 ルイは何が欲しい?」 何もいらない。か‥ それは‥ 全て手に入れた人だから‥ 言える言葉。 私は‥私は‥ 「‥全てが‥欲しい。」 「ハア‥!?全部‥っ!!? ルイは欲張りさんだなぁ‥ 俺お土産全部なんて買う お金ね~し‥ 一個だけって言ったら?」 私は‥欲張りさんなんだ‥ 一個だけ‥か‥ 一個だけ‥なら‥ 「勇気‥かな‥」 思いを伝える勇気‥ 思い続ける勇気‥ 諦める勇気‥ どれにしても‥ 私には勇気が足りない。 「ユーキ‥?何それ? お菓子‥?おもちゃ‥?」 清春君は社長に聞いた‥ 社長はフッっと笑って 「あの石コロで いいじゃないか‥」 と言った。 「石コロって言うなっ!!! パワーストーンだっ!! 真理‥喜んでくれるかな‥ 真理もただの石コロ。って 思うかな‥」 「大丈夫よ‥きっと‥ 喜んでくれるよ‥」 「そ~かなっ♪」 清春君は‥ パッと笑顔になった。 真理さんが言う笑顔が‥ この笑顔か‥。 確かに‥ これだけでイイと思うな‥ 自分に向けられた笑顔なら‥ これだけでイイ。 「清春‥先に部屋に 戻ってなさい。ルイとお仕事の話があるから‥」 社長がそう言うと 清春君はルームキーを持って 飛び跳ねる様に ホテルのレストランを 出て行った‥ 「ルイ。場所を変えよう。 すぐ横にBARがある。」 「‥BAR?」 「飲まないとやってられない 顔してる‥」 社長は笑いながら言った‥ 確かに‥ 飲みたい気分だった‥ 飲まないとやってられない 気分だった‥ お酒‥ そんなに強くないけど‥ こうして私はホテルを出て すぐ隣のBARに行った‥ 親子水入らずで‥。
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