誤解‥

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朝の5時‥ KIYOからの電話で 目が覚めた。 「真理ぃ~寝てたぁ‥?」 普通‥寝てるよね。 いくら合宿でも 修行僧じゃ無いんだし‥ 「うん‥今そっちは夕方?」 KIYOはレコーディング中 だと言った。 今日はもう少し頑張るから 真理の声を聞きたかった。 と‥嬉しい事を サラッと言った。 「清春と喧嘩してない?」 清春からは メールが返って来ていた‥ “真理~!!! 俺も大好きだよ~っ!! 早く離婚してくれ~っ!!” と‥ 「んん‥?してね~よ‥ 可愛いがってやってるって‥」 「可愛いがる。って 違う意味じゃ 無いでしょうね?」 KIYOの可愛いがる。ほど 怖いモノは無い。 KIYOは意味あり気に フフっと笑った。 電話でもわかる‥ KIYOのフフっと笑った顔。 「まだ帰れそうに無いの‥?」 無性にKIYOに 会いたくなってしまった‥ 仕事だと解ってるから‥ こんな事は 言いたく無かったのに‥ 「んん。なるべく早く 帰る様にするから‥」 そう言われて そんな事を言った事を 後悔した‥ 「無理しないで‥」 「んん‥真理‥ 愛してる。」 KIYOは‥ 私の欲しい言葉を 私の欲しい時に言ってくれる。 「私も‥愛してる。KIYO。」 「ん。じゃあな‥。」 電話は‥静かにきれた‥。 私も‥これで KIYOが帰って来るまで 頑張れる。 「殿から‥?」 「お兄ちゃんだっ♪」 ゲッ‥!!!!! 母さんと花音ちゃんが 布団に入ったまま ニヤニヤとこっちを見ていた‥ 「朝っぱらから‥ 愛してる。だなんて‥」 「お兄ちゃん、朝とか昼とか 関係無いもん♪」 「そうね‥」 「お兄ちゃんは 我が道を行く人っ! って爺っちゃんが言ってた♪」 「確かに‥ 爺っちゃんも同じだわね‥」 「そ~だねっ♪」 まだ‥5時ですけど‥ 私からしたら この二人も充分 我が道を行く人だと思うわ‥ 二人の会話は 続いていたが‥ 私はKIYOに あっためられた心が 心地良く‥ また目を閉じた。 まさか‥ その二日後に‥ あんなスクープが 出るなんて‥ 全く知らずに‥ 心地良い眠りに 吸い込まれていった。
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