13796人が本棚に入れています
本棚に追加
「ルイ。そう言う事だから
荷造りしておきなさい。
これからの事は
二人で話し合って決める。」
オッサンは
そう言うとルイは
素直に“わかりました”
と言って自分の部屋に
戻って行った。
清春と野田は
暢気に買い物に出掛けている。
真理へのお土産を買う♪と‥
清春はクマだか犬だか解らないモコモコの財布を持って
スキップで出掛けた‥
俺も‥実はもう買ってある。
真理は‥
このスクープを‥
どう思っているだろうか‥
俺は‥
ルイの事を話していない。
そもそも‥
ルイの事は社内でも
極秘プロジェクトだからだ。
俺がプロデュースする事も‥
メンバー以外
知っているのは極僅か。
真理には‥
ゆくゆくは話そうと
思っていたが‥
あんな事があり‥
そのままＮＹに来た。
真理の事だ‥
バカな☆スポの記事を
鵜呑みにする事は
無いと思うが‥
もし‥真理が‥
まだ壁を
乗り越えてなかったら‥
と思うと‥
ハラワタが
煮えくり返りそうだった。
「KIYO‥すまなかった‥
こんな記事を
出させてしまって‥
真理ちゃんの事を思うと‥
申し訳無い！」
オッサンは俺に
頭を下げた。
別に誰が悪いワケでも無い。
オッサンが日本にいれば‥
ココが日本だったら‥
止められたかも知れない。
しかし‥
ココは日本から遠く離れた
異国の地で‥
そもそも
オッサンがココにいるのは
俺がシンの父親の捜索を
頼んだからで‥
別に誰のせいでも無い。
それより‥
起きてしまった事を
どう対処するか‥だ。
「真理には
俺から説明する。
それより‥
これからどうするつもりだ‥」
「マスコミ各社には
そんな事実は無い。と
公表する。真理ちゃんには
悪いが‥キャッスルに
移ってもらう。
今はマスコミがマンションに
張り付いてる。
幸いキャッスルは
今、空き家だからな‥
これ以上、真理ちゃんを
マスコミの餌食に
させられない。」
確かに‥
真理が家を空けている事も
知られてるぐらいだ‥
きっと真理の実家にも
張り付いているだろう。
かと言って‥
真理がジジイの所にいると
解ったら‥
コレはコレでまた
ややこしい。
ジジイがある意味
有名人なだけに‥
キャッスルなら‥
俺も出入り出来るし安心だ。
「それと‥
お前のマンション‥
リフォームする。」
「ハア～～～っ!!?」
オッサンは
クソ真面目な顔で言った。
俺は‥
開いた口が塞がらなかった‥
アゴが抜けるかと思った。
最初のコメントを投稿しよう！