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朝食後‥
和美ちゃんと事務所の人が
大先生の家にやって来た。
「真理ちゃん‥
こんな時に‥
ごめんなさい‥」
和美ちゃんは
いきなり謝った。
「和美ちゃんが
謝る事ないよ‥」
「でも‥満島が
真理ちゃんに
申し訳無い事をした。って‥
キャッスルに荷物を運ぶの
手伝って欲しいって
言われてるの‥」
なんか‥
みんなに気を使わせてるな私‥
あんな事があったから‥
「それは助かるかも♪
母さんだけじゃ大変だし‥
私は戻っちゃ
ダメなんでしょ?」
「大丈夫‥。
イイ物持って来たから♪」
そう言うと‥
ゴロゴロと台車に乗った
大きな箱が現れた。
まさか‥
「ココに‥私が?」
勿論♪と言う様に
和美ちゃんは頷いた。
仕方あるまい。
下着とか‥やっぱり
自分で用意したいし‥
私は大きな箱に入って
マンションまで運ばれた‥
私‥アイドルでも何でもナイ
一般ピーポーなんだけど‥
無事、我が家に帰り
私は荷造りをして‥
母さんも帰り支度を始めた。
「ミポリン‥今帰ったら
まだマスコミが騒がしいから
ウチに来て下さい。
満島もその方がいいって
言ってるし‥
清春も帰って来るし‥
ミポリンが居てくれると
私も助かりますし‥」
和美ちゃんは
母さんが気を使わない様に
言ってくれたが‥
‥母さんは
気を使う様な人じゃ無いし‥
何よりも‥
我が道をゆく人。
「マスコミなんて
屁のカッパよっ!!!
見つけたらビシィ~っと
言ってやるわっ!!
別居なんかしてないしっ!!
二人に離婚と言う二文字は
ナイっ!!ってね♪」
母さんなら‥
ホントに言いかねない‥
和美ちゃんは
笑いながら諦めた。
その時‥
♪♪♪♪♪~
電話が鳴った。
KIYOだ!と思った。
“真理‥?”
やっぱり‥KIYOだ。
私はKIYOの声を聞いて
すぐに返事が出来なかった。
KIYOの声が
耳から‥全身に染み渡った。
あったかくて‥
心地良い。
“真理‥?どうした‥?”
「KIYO‥会いたいょ‥
今すぐ‥会いたい‥」
どうしてだろう‥?
私の頬は‥濡れていた。
緊張の糸が切れたのか‥
ホントは全然
大丈夫じゃ無くて‥
ホントはすごく不安で‥
KIYOに‥会いたかった‥
KIYOの声を聞いて‥
ホントの自分の気持ちに
気付いた。
KIYOは‥
いつも私を裸んぼにする。
そして‥
裸んぼの私を
包み込んでくれる‥
生まれたての子の様に‥
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