真実‥

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彼女が‥ 金のタマゴ‥ 事務所で会った時と‥ 印象が違った。 どこか‥ 影のある印象は 変わらないが‥ あの時より‥ 女らしい。と言うか‥ 綺麗になった。と言うか‥ 金のタマゴ‥ と言うのがわかる気がする。 彼女は‥ あの時より確実に 成長している。と思った。 「ルイちゃん‥痩せた‥? 髪型もそっちの方がいいよ♪ 何か‥一気に綺麗に なっちゃって‥ さては‥恋してる?」 和美ちゃんは どストレートに言った‥ 「えっ‥!?そっ‥そんなっ‥ そんな事っ‥ナイですっ‥」 明らかに動揺してるじゃん‥ 可哀想に‥ ルイちゃんは 社長に助けを求める様に 社長をチラチラ見ていた‥ 「和美‥清春のヤツ 何やってんだ? 見て来てやりなさい‥」 「はぁ~ぃ‥」 社長は 私のお土産を取りに行った 清春の所へ和美ちゃんを 行かせた。 ハハ~ン‥ ヤッパリ‥社長なんだ‥ ルイちゃん。 社長に恋してるんだ‥ 私は‥すっかり そう誤解していた‥ 「真理ちゃん‥ 申し訳無いついでで 悪いんだが‥ ルイをこの寮に 入れるつもりなんだが‥」 「社長‥私にそんな事 聞かないで下さいよ‥ それに‥申し訳ないなんて 言わないで下さい。 私はKIYOに ついて行くだけです。 それに‥ 本来ココは寮ですし‥ 私も独りより 一人でも多い方が 楽しいです‥」 社長が私の事を 気遣ってくれているのが 痛い程よくわかる。 誰が悪いワケじゃないのに‥ でも‥独りより ずっとイイと思ったのは ホントだった‥ あんなにも長い間 独り暮らししてたのに‥ KIYOと花音ちゃんと 暮らして‥ 独り暮らしはもう‥ 出来なくなったのかも 知れない。 慣れ。って‥怖い。 寒さに慣れる事も‥ 温もりに慣れる事も‥ 「よろしくお願い致します‥」 ルイちゃんは‥ 不安そうな顔を隠せずに 頭を下げた‥ 彼女は‥ 寒さに慣れてる人かも 知れない‥ ふと‥そう思った‥ 「こちらこそ‥ 宜しくお願いします‥」 KIYOは‥ “んな事しなくてイイっ!!” って‥言ったけど‥ 金のタマゴを‥ 温めてあげたい。 と‥思った。 彼女の‥ ホントの気持ちも知らずに‥。
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