真実‥

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「KIYOの嫁だから‥ 気を使ってしまうのは あるかも知れないけど‥ できたら‥それは やめて欲しいな‥ 最近‥私どこに行っても 気を使われるの‥」 真理さんは 苦笑いしながら言った‥ 「KIYO‥ぁっ‥KIYOさんの 奥さんだからですか?」 思わずKIYOと 心の中の呼び方で 言ってしまった‥ 「フフッ‥(笑) KIYOでイイよ~ だから‥言ったでしょ? そ~ゆ~気ぃを 使わないでって♪」 「ぁ‥はぃ‥」 「KIYOの奥さんで‥って 言うのじゃ無いんだけど‥」 真理さんは何か‥ 言いにくそうだった。 「あ‥妊娠‥ されてるんですよね‥」 真理さんは‥ 一瞬目を見開いて 驚いた表情をした。 そして‥ 「流産しちゃったの‥」 と‥ 少し微笑みながら言った。 それはきっと‥ 私に気を使わせない為に‥ 私は当然‥ 言葉を失った‥ 「スイマセン‥‥」 としか‥ 言い様が無かった。 「イイのよ‥ 知らなかったんだし‥ それより‥ もしかしてさっき私に 片付け一人で大丈夫って 言ってたのは‥ 私が妊娠してると 思ったからなの‥?」 「ぁ‥はぃ。」 「そっかぁー。良かったぁ。 私、でしゃばり過ぎたかと 思って‥反省してたの‥」 「そんな事‥無いです‥ 私の言い方が‥」 やっぱり‥間違ってた。 「でも‥何か‥ スッキリしたかも‥ 私‥初めて 自分で口にしたの‥ 初めて誰かに 流産した。って言った‥ ん~‥違うな‥ やっと言えたのかも。」 真理さんは‥笑った‥ 私に 気を使わせない様にでは無く‥ ホントの笑顔で‥笑った。 言葉のいらない笑顔で‥ 「ぁあ~何か スッキリしたら 飲みたくなっちゃった♪ ルイちゃん。 飲んでイイ?」 「あ‥私も‥ いただきます‥」 何故か‥私も‥ 飲みたくなった。 飲まないと‥ 後悔しそうな気がした‥ 「そ~こなくっちゃ♪ 今日はトコトン飲むぞ~!」 真理さんって‥ こんなキャラなんだ‥ スッとした美人なのに‥ 飾らなくって‥ サバサバしてて‥ 知れば知る程 魅力的な人だと思った。 やっぱり‥ KIYOの愛する人だけはある。 と‥ 思ってしまった私は‥ 既に完敗なのだろう‥
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