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「まぁまぁ‥
こんなに飲んじゃって‥」
KIYOは
真理さんの肩を抱いたまま
テーブルの上の残骸を見て
フフっと笑った‥
そして真理さんを座らせ
その横にKIYOが座った。
私は‥
真理さんの前に座った。
「ど~して帰って来たの?」
「ん?飛行機。」
KIYOはまだ濡れている
真理さんの頬を
綺麗な指で拭いながら
当たり前の事を言った。
「そ~じゃなくてっ!!」
「言ったろ?
早く帰る。って‥
‥まだ飲み足りね~の?」
KIYOは真理さんの手から
日本酒の瓶を抜き取った‥
まだ‥握ってたんだ‥
「KIYO‥ありがとう。
ねぇ‥KIYOも飲む?
みんなで乾杯しよっ♪」
真理さんの笑顔は‥
より一層輝いて見えた。
「悪い。も~ちょい
付き合ってやって‥」
KIYOは真理さんが
グラスを取りに行ってる隙に
コソっと言った。
「そんな‥私も‥
楽しんでましたから‥」
「あっそ。」
KIYOが‥笑ってくれた‥
私の顔は‥
自然とニヤけてしまった‥
「じゃぁ‥
私達の共同生活と‥
ルイちゃんが華々しく
デビュー出来ます様に‥
カンパ~イっ♪」
真理さんの威勢のイイ
掛け声と共に
私達はグラスを合わせた‥
KIYOは‥
そんな真理さんを
ニコニコと眺めていた‥
真理さんといるKIYOは‥
どれも初めて見るKIYOで‥
私の知らないKIYOだった。
真理さんは‥
嬉しさのあまり‥
飲み過ぎたのか‥
話の途中で眠ってしまった‥
「ぁ~あ~‥
そりゃこんだけ飲んだら
飲み過ぎだろ‥」
KIYOは羽織っていたシャツを
真理さんにかけてあげた。
私の心臓が‥
ドキッと飛び跳ねた‥
KIYOが‥
タンクトップに
なってしまったから‥
そんな私の気持ちも知らず‥
「アリガトな‥
一緒に住んでくれて‥」
とKIYOは‥
私を見つめて言った。
「そんな‥
私の方こそ‥良かったです。
真理さんで‥」
恐る恐る顔を上げると‥
「‥俺のだからな。」と‥
睨まれた‥と思ったら‥
「ま。お前は大丈夫かっ‥」
笑われた‥
そりゃ大丈夫でしょ‥
女同士だし‥
まさか‥
私が‥KIYOの事好きって‥
バレてるっ!!?
「仕事の話は
明日ゆっくりするから‥
今日はお開きな♪
あ。片付けはイイからな♪」
KIYOはそう言うと
真理さんをお姫様抱っこして
消えて行った‥
バレてないか‥
良かった‥。
知られたら‥
一緒になんて住めないよ‥。
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