真実‥

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あの記事が出た後 真理に電話をした‥ 日本時間で‥ 真理がキャッスルに 移動したくらいだろう。 真理は‥ “会いたいょ‥今すぐ‥ 会いたいょ‥” と言った。 ツアーに出ても‥ そんな事を言った事が無い 真理が‥ 真理が泣いているのは‥ わかっていた‥ 真理は‥ “ゴメンね‥解ってるから‥” と言った。 全然‥解ってない。 真理がゴメンね‥って 言う事がそもそも 間違っている。 残念ながら‥ 俺が全然大丈夫じゃない。 この距離が‥時差が‥ もどかしかった。 今すぐ飛んで行きたいのに‥ 肩甲骨から 羽が生えて無いのが ムカついた‥ オッサンは‥ どこでもイイから 経由して帰って来い。 と言った。 俺はすぐに ジミーに電話をした‥ 自家用ジェットを出せ。と‥ ジミーは ヒマだからイイぞ~♪ と‥軽く引き受けてくれた。 野田もチケットの手配から 事務所とのやりとり‥ スケジュール調整など せっせと働いてくれた。 野田は少しでも早く 日本に到着出来る様に 少ない脳ミソを 駆使してくれた。 やればデキる子なのだ。 そして俺は‥ 乗り継ぎ乗り継ぎで‥ 日本へ帰って来た。 空港に報道陣はいなかった。 俺は‥ 関西空港に到着し‥ そこから‥ 最終の新幹線で帰って来た。 花音のいるジジイの家に寄り 花音の寝顔を見て‥ お土産と手紙を残し 後ろ髪を惹かれながら‥ オッサンの所に寄って‥ 仕事の話をし‥ キャッスルに向かった。 まさか‥ あんな出迎え方をされるとは 思ってなかったが‥ 真理を抱きしめて‥ やっと帰って来た。 と思った。 俺の居場所は‥ やっぱりココだと思った。 真理は俺を 幽霊かなんかと思った様だが‥ 俺は‥真理がご機嫌さんで 酒を飲んでいた様なので‥ 安心した。 酒も飲めるくらい‥ 真理は強くなった‥ 壁を乗り越えた‥ と言う事だろう。 しかし‥ しばらく飲まない間に 酒は弱くなった様だ‥ 真理は散々喋ったかと思うと ケラケラ笑いながら いつの間にか 絵に描いたオッサンみたいに テーブルに突っ伏して 眠ってしまった‥ ルイは唖然としていたが‥ 俺は‥可愛くて しょうがなかった。 オッサンみたいな真理が‥ 愛おしくて‥仕方無かった。 だから俺は‥ 可愛いオッサンを とっとと連れ去った。 ルイはまた‥ 唖然としていた‥。
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