真実‥

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学校給食の様に KIYOの“いただきますっ” の号令で食事が始まり‥ 朝からKIYOはよく食べた‥ NYの時よりスゴイ… 私が呆気に取られていると‥ 「ルイちゃん‥ 食欲無い? パンの方が良かった? 焼こうか‥?」 と‥真理さんが KIYOのご飯のおかわりを 入れながら言った。 「ルイ。飯は押し込んでも 食える様にしとけ‥ こんな美味い朝飯も‥ そのうち食いたくても 食えなくなる時が来る。 食える時に 食う訓練をしとけ‥」 KIYOは‥ガツガツと 食べながら言った。 「はい‥。」 私は美味しい朝ご飯を 味わって食べた‥ いつ食べられなくなるか 解らない美味しい朝ご飯を‥ 真理さんはフフっと笑って‥ 3人で初めての朝食を 食べた‥ 朝食が終わり 真理さんはお洗濯‥ どのタイミングで 席を外したらいいのか わからない‥ KIYOは金魚の何とかの様に 真理さんに くっつきまわっていた‥ コレが‥KIYOの正体‥? 清春君とイイ勝負だな‥ 「ルイちゃん‥ シャワーまだなんじゃない? 鍵、中から閉めれるからね♪」 真理さんは‥ 痒い所に手が届く人だ‥ 「ルイ‥心配しなくても 誰も覗かん。 覗いた所で何も思わん。」 KIYOは‥ 痛い所を突っつく人だ‥ 私の代わりに真理さんが “失敬だなっ!!”と言って KIYOの脇腹をゴスっと してくれた‥ 「じゃぁ‥ シャワー行って来ます‥」 私がすごすごと立ち上がると 「ルイ。 出たら事務所に行くから 用意しとけ。」 と‥KIYOは背後霊の様に 真理さんの肩に あごを乗せて言った。 「はぃ‥。」 朝からこんなに 見せつけられたんじゃ‥ ど~しょ~も無いな‥ 私はシャワーを浴びながら 考えていた‥ この恋の結末は わかっている。 でも‥どうしていいか わからない。 このまま 共同生活を続けていると‥ 私の気持ちは 萎んでいくのだろうか‥ もう‥何とも 思わなくなるのだろうか‥ 話のラストシーンは わかっているのに‥ それまでの ストーリーがわからない。 誰か‥ 教えてくれないだろうか‥
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