真実‥

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「お兄‥KIYOさんっ‥!! 爺っ‥大先生っ‥!! ホントにっ‥ 有り難う御座いましたっ!!」 シンは‥ まだ青い瞳を海みたいにして 二人の大人に 深々と頭を下げた。 「お前、今、お兄ちゃんって 言いかけたろ‥」 「爺っちゃんって 言いかけたろ‥」 そんな事‥ ど~でもイイじゃん‥ シンと‥花音ちゃんが‥ 晴れて恋人同士に なれるんだからっ♪ んん‥? この二人にとっては‥ 微妙なのか‥ 「お兄‥」 「あ‥また言った。 真理っ!コイツまた言った!」 もぉ~~‥ 話が前に進まないじゃんっ!! 「シン君っ!! も~お兄ちゃんで イイからっ!! 気にしなくてイイからっ!!」 「真ぁ~理ぃ~っ!! またコイツの肩持つのか!?」 「ハア~っ!!? 何でそ~なるのっ!!? バカKIYOっ!! KIYOは花音ちゃんの お兄ちゃんでしょっ!!」 「ハイっ!! ‥バカゆわれた。 バカ真理にバカゆわれた‥」 バカ真理って‥ KIYOも言ってんじゃん‥ 「シンは花音ちゃんの 大事な人なのっ!! 花音ちゃんがお兄ちゃん。 爺っちゃん。って 呼んでるんだから‥ シンもそれでイイのっ!!! 2人共解ったっ!!?」 「‥はぃ。」「‥ハィ。」 「声が小さ~いっ!!!」 「はいっ!!」「ハイっ!!」 2人の大人は イイお返事をした。 「よろしい。 じゃあ‥シン君。続けて‥」 「ぁ‥っ!!‥ハイっ!!」 シンまでイイお返事をした。 (完全にビビってんじゃん‥ 真理が一番怖いわ‥ なぁ~平蔵~) KIYOの独り言が聞こえたが‥ ジロっと見たら黙った。 「お兄ちゃん‥ 満島に‥会わせて下さいっ!! もう一度‥ 彼女に告白させて下さいっ!!」 シンは‥初めてKIYOに会った あの日の様に‥ 青い瞳を真っ直ぐ KIYOに向けて言った。 「覚悟は‥あるんだろうな‥」 KIYOとシンの視線が‥ ぶつかった。 「ありますっ。 もう二度と‥彼女を 手離したりしません。 お兄ちゃんと‥ 同じ覚悟です。」 KIYOは‥フッっと笑った。 「‥格好つけやがって。 くそガキが‥ ジジイ‥車。出してやれ‥」 「もう‥用意出来てる。」 この大人二人は‥ 子供の様な大人だが‥ ど~にも‥ 格好イイ。 格好イイ大人だ‥ シンは‥ 格好イイ大人二人に 深々と頭を下げ‥ 急いで出て行った。 オカモチを残して‥。
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