真実‥

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「ァア~っ!? わ~ってるよっ!! クソ暑いのに俺ひとり サウナ状態になりゃ イイ~んだろっ!! もぉ~~うるさいっ!!!!! せっかくのバカンスなのに テメぇの声なんて 聞きたくね~んだよっ!! バカッ!!!!!」 KIYOは電話を切った。 KIYOは今日の日の為に 無理ヤリ仕事を休んでいた‥ 今の電話は‥ 野田さん。 CMの撮影があるので 絶対日焼けNGなのだ。 KIYOは早起きをして アレックスのホテルに寄り‥ アレックスを拾い‥ 大先生の家に寄り‥ 何故か平蔵を拾い‥ 車を私の実家へと走らせ‥ お昼前には着いてしまった‥ アレックスは‥ とてもシンに似ていた。 青い瞳も‥ 鼻筋も‥ 顎のラインも‥ とてもよく似ていた。 外国人専門の 芸能事務所らしいが‥ アレックス自身が モデルか俳優の様だった。 アレックスは 息子との対面を とても楽しみにしていたが その反面緊張もしていた‥ 話は昨夜KIYOから聞いた‥ ほんのひとつ‥ ボタンを掛け違えたら‥ 全部ズレてしまった。 息子の代まで‥ ボタンはズレたままで‥ そのズレたボタンに 気がついた息子が‥ ボタンを掛けなおした。 全て元通り‥ とはいかないかも知れない。 もう一度 全部のボタンを とめていかなくては ならない。 始めから‥ 今度は‥掛け違えない様に‥ 「ミポりんっ!! 花音はどこっ!?」 「3人で釣りに行ったわよ♪」 「釣りぃ~!? 花音がお魚釣ってんのっ!? 俺も行くっ!! ミポりんっ!!俺も行くっ!!」 KIYOはホントに バカンスを楽しみに来た様だ‥ 「アレックス。 帰りは定員オーバーだ‥ テメぇらは ジジイの迎えの車で帰れ‥ 乗せてくれつっても 乗せねぇからな。」 KIYOは‥ アレックスにそう言っていた‥ 帰りは‥息子と二人で帰れ。 それまでに‥ 掛け違えたボタンを 何とかしろ。 と‥いう事だろう。 それと‥ 俺はバカンスだから‥♪ と‥言いたかったのかも 知れない。 KIYOは私の手をひいて 海へと走り出した。 その後を‥ 平蔵がついて来て‥ アレックスもまた‥ 走り出した。 息子の元へと‥
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