武器‥

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「真理と入るぅ~っ!! イヤだぁ~っ!! 真理がイイ~っ!!」 「じゃかましぃ~わっ!!! お前は 下心丸出しなんだよっ!! このくそガキがっ!!」 「イヤだぁぁぁ~っ!! 真ぁ~理ぃ~っ‥‥!!」 清春の絶叫が 小さい我が家に響き渡った‥ 清春‥可哀想‥ KIYOはバタバタと 暴れる清春を抱えて 風呂場に行った‥ 「ハル君もいつまで あ~やって真理に くっついてくれるの かしらねっ♪」 母さんは夕飯の支度をしながら言った‥ 「ハルはずっとあ~だよ♪」 花音ちゃんは 摘み食いをしながら言った‥ 「そ~かしら? ハル君だっていつかは 現れるわよ‥ 花音ちゃんみたいに‥♪」 花音ちゃんはニへっと 照れたみたいに笑った‥ 「なんか‥さみしいな‥ 清春はずっと あのままがイイな‥」 清春が私の事‥ 俺の女。と言わなくなる日が 来るなんて‥さみしい。 「何を言ってんのよ‥ 欲張りな子ねぇ‥ 殿でさえ贅沢な話なんだから‥それに‥そんな事‥ 殿に聞かれてみなさい‥ また大騒ぎよ‥」 花音ちゃんは何がおかしいのかケラケラ笑った‥ きっとお兄ちゃんの “大騒ぎの巻”を 想像してしまったんだろう。 「わかってるわょ‥ KIYOは‥特別。別格なのっ。 KIYOへの気持ちは 他の誰もかなわない。 でも清春も‥特別なの。 息子と恋人の間みたいな‥」 「真理りん‥ 男の子がデキたら大変だね♪ お婿に出したくなくなるね♪」 ドキッ‥イタいトコつくな‥ 確かに‥清春が 彼女を連れて来たら‥ 見る目は厳しくなるだろう。 「それを言ったら‥ 女の子でも大変よ‥ 殿の事だもの‥ 花音ちゃんが 一番良く知ってるでしょ?」 「キャハハっ‥そ~だねっ♪ お兄ちゃんずっと 目に入れてるねっ♪」 確かに‥ でもソレ‥例えだから‥ ホントに目には入らないから‥ まぁ‥KIYOなら‥ それくらいの勢いだろうけど‥ 「よ~するに‥ 親バカって事ねっ♪」 「そ~だねっ♪」 私とKIYOは‥ バカ夫婦にされてしまった‥ こ~して3人で ガールズトークをしていると‥ 清春がびしょ濡れのまま バタバタと走って来た‥ 「真ぁ理ぃ~~っ!! 左腕だけ洗ってないから 真理と、も~一回入るっ!!」 ダメだ‥ やっぱり可愛い過ぎる‥ 私はびしょ濡れの清春を ギュ~ッと抱き締めた‥ バカ夫婦でいいや‥ 今だけなら‥ 今は‥イイよね。 アレ‥? 花音ちゃんが消えた?
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