武器‥

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「お兄ちゃん‥ 色々アリガトー‥」 花音は俺のカラダを ゴシゴシしながら言った‥ 「ん~?何が‥? お兄ちゃん何もしてないよ‥ お兄ちゃんは只今 バカンス中だから‥ 何もしてないよ‥ お休みだよ? あ‥ 平蔵を連れて来てあげたな♪」 花音が平蔵と お外で遊びたい♪と 言ってたから‥ 「うんっ♪アリガトっ♪ いっぱいアリガトっ♪」 花音は泡だらけの俺の首に 手を回し背中にしがみついた‥ 花音は知っている‥ 俺がちょこまかと 動いていた事を‥ “いっぱいアリガト”の中に シンやアレックスの事が 入っている。 「お兄ちゃん‥ シンのお父ちゃんから 私のお父ちゃんの話‥ いっぱい聞いたよ♪」 「そ~か‥ いっぱい聞いたか‥」 「うんっ♪ イイ人だったって‥ 私の目はお父ちゃんに そっくりなんだって♪ 今度シンのお父ちゃんが 写真持って来てくれるって♪ お兄ちゃんにも 見せてあげるねっ♪」 「そっか‥楽しみだな‥」 「お兄ちゃん‥ 生きてると色々あるんだね‥ 生まれる前の事とかも 色々ついてくるんだね‥」 花音は完全に 俺の背中に体を預けて言った‥ 「そ~だな‥ みんな多かれ少なかれ 何か背負わされて 生まれて来るんだろうな‥」 俺は完全に 花音をおんぶして答えた‥ 「でも私は‥ 生まれて来て良かったよ。 お兄ちゃんの妹で ホントに良かった。」 ココが風呂場で良かった。 だって‥泣きそう。 「お兄ちゃん‥大好きっ♪」 花音は俺のほっぺに キスをしてくれた‥ 「花‥音‥。お兄ちゃんも‥ 花音が大好きだぁぁぁあっ!!」 俺も花音のほっぺに ブチューっとキスをした‥ 「花音‥こんな事 お兄ちゃん以外にしちゃ ダメだぞっ♪」 花音はまた‥ ニヘぇ~っと笑った‥ する気だっ‥!! やる気満々の顔だっ‥!! クッソ~っ‥!! 花音の初チューは‥ この俺なんだからなっ!! 「花音っ♪チューしてっ!! 昔みたいにっ♪ ブチューしてっ♪」 俺は唇を突き出したが‥ 「それはムリ♪」 と‥言われた‥ ショック‥ お兄ちゃんショック‥ 昔はいっぱい ブチューっとしてくれたのに‥ ダメだ‥ フラフラしてきた‥ 「お兄ちゃ~んっ!! しっかりしてぇ~っ!! 真理り~んっ!! お兄ちゃんが茹でタコに なっちゃったよぅ~っ!!」 花音の叫び声が 意識の遠くの方で聞こえた‥ 俺なんか‥ 茹でタコになって‥ 切り刻まれて‥ タコ焼きになればいい‥ ぁあ~泡が目にしみて 泣けてキタっ‥
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