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「何じゃこれぇぇぇえっ!!!?」
清春の叫び声で
目が覚めた‥
「ウソだっ!!ウソだっ!!
絶対ウソだぁぁあっ!!」
清春は左腕をゴシゴシしながら暴れていた‥
母さんはもう布団にはいなく
花音ちゃんは
こんなにも騒がしいのに
まだ寝ている。
「清春‥ど~したの‥?」
「真ぁ理ぃ~っ!!
アイツだっ!!
アイツの仕業だっ!!」
清春の細い腕にマジックで
“真理はKIYOのモノっ!!”
と‥書かれていた。
「絶対アイツだっ!!
せっかく
浮き出そうだったのにっ!!
クッソ~っ!!
ムカつくぅ~っ!!」
浮き出そうな根拠は
よく解らないが‥
犯人は間違いない。
KIYOだ‥。
KIYOの姿はもう無くて‥
いつ帰ったかも解らなかった。
起こしてくれても
良かったのに‥
「清春‥おいで。」
清春はニコッと笑って
私の布団の中に入ってきた‥
「あとで洗ってあげるから‥
昨日約束したでしょ?
左腕洗ってあげるって‥」
清春は寝てしまったけど‥
「あ‥俺、寝ちゃったんだ‥
起こしてくれれば
良かったのに‥
まさかっ!
アイツと一緒にっ!?」
「フフフっ‥お風呂は
一人で入ったよ。」
「そっか‥。
一緒に入ってやったのにぃ‥
今度はちゃんと起こせよ♪
遠慮すんなよ♪」
いつかこの子も‥
誰かを好きになり‥
誰かにこんな風に言う時が
来るんだろうな‥
淋しいな‥
KIYOの事言えないな‥
私もかなりの清春バカだ‥
「真理ぃ~‥?
ど~した‥?淋しいのか?
アイツがいないから
淋しいのか?」
清春は私の頭を
イイ子、イイ子した‥
「真理‥
俺が一緒にいてやるからな‥」
なんて可愛いいんだろ~
「清春‥
ずっとそのままでいて♪
大きくならないでっ!」
思わず本音を
もらしてしまった‥
「それはムリっ。
俺は1日でも早く大きくなって
真理をアイツから
奪ってやるっ!!」
ムリ。言われた‥
今ならKIYOの気持ちが
痛い程よくわかる。
“大人になんか
ならなくてい~よ‥
花音はずっと
俺の妹でいればイイ。”
清春も‥
ずっと私の息子と恋人の間で
いてくれたらなぁ‥
わおっ‥!!?
いきなり清春に唇を奪われた‥
「ちゅーしちゃった‥♪
俺の初ちゅーは
真理だからなっ♪」
清春はニコニコと笑った。
嬉しいけど‥
KIYOの怒った顔が‥
想像すると‥笑えた。
今頃‥
くしゃみでもしてるかな‥?
それとも‥
もう戦闘モードで
戦ってるかな‥?
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