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「ふ~~~ん‥
まぁ‥何者であれ‥
アラタは大事な妹に手を出した憎っき野郎には
間違い無いワケだし?」
俺が奈由美に
今日見た事を話したら‥
奈由美は俺が作ってやった
炒飯をガツガツと食べながら
言った。
「オイっ!
まだ手は出してね~よっ!!!」
「あっそ。でも‥
そ~したいんでしょ?」
そりゃ‥まぁ‥
いつかは‥そ~なりゃ‥
イイとは思うけども‥
俺は声にならない声で
モゴモゴ言った‥
「アンタは喧嘩っ早いクセに
そっちの方は
手ぇ早く無いのね~
全然ダメね~」
全然ダメって言うなっ!
「まだっ中学生だぞっ!?
んな事出来るかっ!」
俺も炒飯をかきこんだ。
「まだっ!?アンタねぇ~
中学生が母親になる時代よ‥?中学生になりゃんな事
みんなやってるわよっ!」
「マジかっ!?」
みんなやってんの?
マジかよ‥
早くね?
ブスっ‥!!
「オイっ!それ俺のっ!!!」
仕方無くロールキャベツを
奈由美にも分けてやったのに
奈由美はまた俺の
ロールキャベツを
ブスっと突き刺した‥
「そ~やって
大事に置いてると‥
こんな風に横から
さらわれるって事よ‥♪」
ウッ‥‥
俺が最後のお楽しみに
置いておいた
ロールキャベツ‥
「アンタのそ~ゆ~
ウブなとこ‥
私は好きだけど‥
みんながそ~ゆ~ワケじゃ
無いんだからね♪」
奈由美はブスっと突き刺した
ロールキャベツを
俺の口に突っ込んだ。
美味い‥。
満島の言った通り‥
俺のお口にも‥
ぴったりの味だった。
今度‥
姉御にレシピを
教えてもらいたいくらいだ‥
「アラタ‥
今度‥愛しの君。
連れておいで‥」
奈由美はニコニコと
笑いながら言った‥
「あ‥んん‥。」
何でこんなに
恥ずかしいんだ‥?
「また真っ赤になって‥
かわゆいのぅ~コノコノ~♪」
奈由美は俺の髪の毛を
クシャクシャした‥
「止めろってっ!」
何でこんなに
奈由美は嬉しそうなんだ?
お前も‥
早く出来るとイイな‥
愛しの君。
そ~思ったけど‥
言わなかった‥。
コレ以上
恥ずかしい思いは御免だ。
でも‥
奈由美にも
愛しの君が出来たら‥
俺も‥こんな嬉しそうな顔‥
するんだろうな‥
そ~思うと‥
俺も少し‥笑えた。
このロールキャベツは‥
大事に置いとき過ぎて
冷めていたが‥
あったかい味がした。
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