何者ですか‥?

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「うま~~いっ!! コレ‥花音のだなぁ~♪」 花音のお団子は やたらジャンボですぐ解る。 「うんっ♪ お兄ちゃん美味しい?」 「んんっ♪美味しいよっ♪ 花音‥ついてるよっ♪」 俺は花音のアゴについてる ネギを取って口に入れた。 「お兄ちゃん‥ 私のお願い聞いてくれる?」 花音があまりに 可愛い~のと‥ お鍋でご機嫌さんなのとで‥ 嫌な事は頭の隅っこに 追いやらていたのだろう‥ 俺はシンの事を スッカリ忘れ‥ 「んんっ♪ 何でも聞いてあげるよっ♪」 と‥言ってしまった‥ 「ホント? 何でも聞いてくれる?」 花音は俺の器の中に ジャンボ鶏団子を入れながら 言った‥ 「んんっ♪何でも言ってみ? 何でも叶えてあげるよっ♪」 と‥まで言ってしまった‥ 鶏団子。恐るべし。 すると‥ 花音と真理が顔を見合わせ ニヤ~~っと笑った‥ 二人もお鍋で ご機嫌さんなんだと思った。 しかし‥ 「お兄ちゃん。 私ねシンのお姉さんに お家にお呼ばれされたの♪ だから来週行って来るね♪ 夕食一緒に食べて来るね♪」 それは‥ 最早、お願いでは無く‥ 報告だった。 「ヌゥワァニィ~~~っ‥!! シンのお姉さん~っ!!? お家にぃ~っ!!? 夕食一緒だと~っ!!?」 「お兄ちゃん‥ 何でも言う事 聞いてくれるって言った‥」 ウッ‥!! 花音はお箸をくわえて ジッっと俺を見た‥ 「言った‥けども‥ それとコレとはだな‥」 「言った‥お兄ちゃん‥ ウソつかない。」 何でカタコト‥? 「言った‥KIYO‥ ウソつかない。」 真理まで‥ さては‥ 「二人で俺を 仲間外れにしたなっ!! グルだなっ! 俺をお鍋で イイ気分にさせてっ!! 俺をイエスマンにさせたなっ!そんなの反則だっ!!! 無効だっ!!! 俺のお鍋を利用すんなっ!! 絶対っ!!許さんっ!!」 「‥‥‥‥。」 花音はお箸をくわえたまま 黙ってしまった‥ 言い過ぎた? 真理はヤレヤレ‥と言う顔で 肩を落とした‥ すると‥ 「も~いいっ!!お兄ちゃん‥ 嫌いっ!!ご馳走様っ!!」 花音が‥ お箸を置いて 出て行ってしまった‥ 花音に‥ 嫌い!!と言われたのは‥ 初めてだった。 せっかくのお鍋が‥ 台無しだ。 家族の象徴のお鍋は‥ 1人欠けてもなお そんなのお構い無しで‥ グツグツと揺れていた‥
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