序章

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「お友達はお友達だよ‥ 同じクラスのお友達♪」 花音ちゃんは 白いモコモコの マフラーを取りながら KIYOの目を見ないで言った‥ 「花音‥ 何か隠してないか‥?」 KIYOは花音ちゃんの前で 仁王立ち‥ 「隠してないよ?」 何で疑問形? 「じゃあ‥ちゃんと 俺の目を見て言いなさい。 どこで‥どこの馬の骨と‥ 何をするんですか‥?」 どこの馬の骨とって‥ “誰と”でいいじゃん‥ 「ニィニィでカラオケ‥」 「ん。そっか‥ ニィニィでカラオケな‥ ニィニィ~だぁ~っ!!?」 気付くの遅っ!! 男女2対2でカラオケね‥ Wデートね‥ 「ハア~っ!!? 花音ちゃんっ!! いつの間にっ!!?」 「真理っ!!気付くの遅っ!! 花音っ!! ココに座りなさ~~いっ!!!」 KIYOは腰に片手を置き もうひとつの手を ブンブンしながら 花音ちゃんに言った‥ 花音ちゃんは ぶーーー‥っと 声を漏らしながら KIYOの言う通り ソファーに座った。 厳密には‥ ジンベイ親方の上なのだが‥ 「真理っ!!お前も座れっ!! 緊急家族会議だっ!!!」 私はテーブルを挟んで 花音ちゃんの前に座った。 ジンベイ親方を 腰の後ろに置いて‥ KIYOは‥ 審判の様に 王様の座る様な 一人掛けのソファーに座った‥ 何故か‥ ジンベイ親方を抱いて‥ こうして‥ 緊急家族会議が 執り行われる事になった‥。 私がゴミ捨て場で KIYOに拾われて‥ 2年と‥数カ月経った‥ 2月の寒い日の 出来事だった‥。
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