何者ですか‥?

14/14

13794人が本棚に入れています
本棚に追加
/415ページ
あ~~~‥ ビックリしたぁ~~‥ まさか‥ ボスに電話かわるとは‥ 奈由美に言われ 満島を家に招待したのだが‥ 満島は‥ “お兄ちゃんに聞いてみる♪”と言った‥ そして‥ 満島からのメール。 俺はアパートの下の中華屋で 皿洗いのバイトをしてて‥ 帰ってからメールを見た。 “ゴメンナサイ‥ お家には行けません‥ ゴメンナサイ。” いつも文章とは関係ない様な 意味不明な 絵文字がいっぱいなのに‥ ど~したんだろう。 ギャングのお兄ちゃんに 反対されたのか‥ “大丈夫‥? 電話してもいい‥?” とメールを返してみたが‥ 返事は‥無かった‥ いてもたっても いられなくなり‥ 何度も電話をしようとして‥ 何度もやめた。 クッソ~~っ!! と‥勇気を振り絞って 電話をしたら‥ 意外にも明るい声で‥ 拍子抜けしてしまった‥ 「今‥電話、大丈夫‥?」 “うん♪今ね‥ アイス食べてるの♪” そ~なんだ‥ アイス食べてたんだ‥ 可愛い。 「ギャング‥じゃないや‥ お兄さんに何か言われた?」 “あ~‥ん~と‥ (お兄ちゃん‥‥‥)” 満島は‥お兄ちゃんに 何やら聞いている様だった。 ボス。帰ってるんだ‥ と‥思っていたら‥ いきなり俺の耳に ドスの効いた低温ボイスが‥ “花音のお兄ちゃんだが‥” と言われた時は‥ ひっくり返って‥ ベッドで頭を打ってしまった‥ それからは‥ よく覚えていない。 とにかく‥ ボスは‥その声だけで‥ 人を殺せるんじゃないか? と思うくらい‥ すげー迫力で‥ 魅力的な声だった。 さすが‥ ギャングのボスだと思った。 しかし‥ ボスは‥ 満島を家に招待した事を 許してくれた様だった。 そして俺に‥ “顔を貸せ”と言った‥ とうとう‥ ボスと対面か‥ 奈由美に 遺書を書いておかなきゃな‥ でも‥ あの声。 なんか‥聞いた事ある様な‥ イイ声だったな‥ あの声を聞いていると‥ 電話を握る手は汗ばんで‥ 背筋は凍りついたみたいで‥ 体は‥痺れてるみたいな‥ そんな‥ 不思議な感覚だった‥。 それだけは‥ ハッキリ覚えている。 いったい‥何者‥?
/415ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13794人が本棚に入れています
本棚に追加