お兄ちゃんです‥

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「髪も‥なの‥?」 「ん‥染めてる‥」 俺と満島は リビングに戻り 俺はコーヒーを‥ 満島はホットミルクを 飲んでいた‥ 俺の部屋では ベットがあるからか‥ 落ち着かない。 「いつから‥?」 「エ‥?いつから‥って‥ 生まれた時から‥?」 「エ~~~! 生まれた時から 髪の毛染めてるのっ!!?」 あ‥そっちか‥ 日本語‥難しい。 「引っ越した時から‥ 小学校の低学年の時は‥ 何もしてなかったよ‥」 アネキが働き出して‥ 暮らしも楽になって‥ 手狭だった家から 今のアパートに引っ越した時 学区が変わった‥ (小学校は変わったが 結局中学は同じなのだが‥) その時‥奈由美が “髪の毛染めるか? あと‥コンタクトするか?” と‥言ってくれた。 俺が小さい時から みんなにからかわれているのを知っていたから‥ 俺は‥ 奈由美の提案にのった。 すると‥どうだろう‥ とっても静かな日常が やって来た。 髪の毛と‥目の色だけで‥ こんなに違うのか‥? と思った。 でも‥ 中学になって‥ ケンシローと再会できたのは 嬉しかったが‥ 元々の俺を知ってるヤツも いるわけで‥ 出来るだけ目立たない様に してた‥ それでも‥ 上級生に呼び出されたり‥ 喧嘩を売られたり‥ 色を変えても 無駄な事はあった。 「色々‥面倒だよね。 名前は全部漢字だし‥ 絶対英語喋れると 思われるし‥」 「そ~そ~。 納豆に梅干し食える?って 絶対聞かれるし‥」 「ハーフ&ハーフとかって ピザみたいに言われるし‥」 「俺なんてハイブリッドとか 言われたし‥ ハイブリッドって‥ 全然違うだろ‥?」 俺と満島は‥ ハーフあるあるで‥ 笑った。 こんな風に‥ 笑えるなんて‥ 思っていなかった。 俺はやっぱり‥ 満島のこの青い瞳に‥ 俺と同じ色の瞳に‥ 惹かれたんだろうか‥ 「満島は‥嫌じゃなかった?」 「私‥?ん~~‥ お兄ちゃんと 一緒じゃないのが嫌だった。」 「エ‥?お兄ちゃんは‥ 違うの?」 「うんっ♪私とお兄ちゃんは 父ちゃんも母ちゃんも 違うよっ♪」 それは‥ あまりにサラっと 言われたが‥ そんな‥ サラっとした話では無く‥ とても‥深い話だった。
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