お兄ちゃんです‥

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「ハイハ~イ‥KIYO~?」 私が花音ちゃんの制服の ブラウスにアイロンを かけていると KIYOから電話がかかってきた。 きっと‥ “花音はっ!!? 帰って来たか?”と 言うに違いない。 門限まで‥ まだ1時間以上あるのに‥ “真理。今から帰る。” えっ‥!? それは想定外‥ 「ん‥わかった。 すぐご飯の支度するね‥」 “いや‥飯はあとでいい。 それより今から 花音を迎えに行って欲しい。” ハア‥? 話が全く解らない。 「シンの野郎を連れて来い。」 「ハアっ!!? 連れて来いって‥」 それ‥拉致じゃん。 “花音には今電話したから‥ ‥ァア~っ!!? 帰るっつってんだろっ!!? しつけ~んだよっ!! このチチ牛がっ!!” チチ牛って‥ 誰‥?どこにいるの‥? どんな状況なの‥? 「KIYO‥? 花音ちゃんは‥」 “ちゃんと了承済みだ‥ とりあえず‥ 俺が帰るまでシンの野郎 縛り付けとけよっ‥ んじゃなっ。”ブチっ‥ 何なのよ‥ ったく‥嵐みたいな電話‥ ♪♪♪♪♪‥ あ‥花音ちゃんだ‥ 「もしもし~花音ちゃん?」 “真理リ~ン♪ シンのお姉ちゃんは すごくイイ人だったよ~♪ 中華もすごく美味しくって~ シンはお菓子屋さんに なるんだよ~♪ プリンがねぇ~‥‥‥” 花音ちゃんは‥ マシンガンのごとく 感想を述べてくれた‥ それより先に‥ 話す事があると思うのだが‥ 私は‥ 良かったねぇ~♪ すごいねぇ~♪と‥ 一通り聞く事にした。 そして‥やっと‥ “お兄ちゃんがね シンに会ってくれるって♪ でね‥真理リンが来るまで 待ってなさい。って♪” ソレソレ‥ それを待ってたの。 「花音ちゃん。今から 車で行くから‥ シンに変わってくれる?」 花音ちゃんはシンに変わった。 “もし‥もし‥” シンは‥ すでに脱け殻の様な声だった。 そりゃそ~だ‥ いきなりギャングに 拉致られるんだから‥ 可哀想に‥ シンは蚊の鳴く様な声で 家の場所を説明してくれた‥ 私は‥ ボスの命令で シンを拉致りに行った。
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