13794人が本棚に入れています
本棚に追加
/415ページ
「ハイハ~イ‥KIYO~?」
私が花音ちゃんの制服の
ブラウスにアイロンを
かけていると
KIYOから電話がかかってきた。
きっと‥
“花音はっ!!?
帰って来たか?”と
言うに違いない。
門限まで‥
まだ1時間以上あるのに‥
“真理。今から帰る。”
えっ‥!?
それは想定外‥
「ん‥わかった。
すぐご飯の支度するね‥」
“いや‥飯はあとでいい。
それより今から
花音を迎えに行って欲しい。”
ハア‥?
話が全く解らない。
「シンの野郎を連れて来い。」
「ハアっ!!?
連れて来いって‥」
それ‥拉致じゃん。
“花音には今電話したから‥
‥ァア~っ!!?
帰るっつってんだろっ!!?
しつけ~んだよっ!!
このチチ牛がっ!!”
チチ牛って‥
誰‥?どこにいるの‥?
どんな状況なの‥?
「KIYO‥?
花音ちゃんは‥」
“ちゃんと了承済みだ‥
とりあえず‥
俺が帰るまでシンの野郎
縛り付けとけよっ‥
んじゃなっ。”ブチっ‥
何なのよ‥
ったく‥嵐みたいな電話‥
♪♪♪♪♪‥
あ‥花音ちゃんだ‥
「もしもし~花音ちゃん?」
“真理リ~ン♪
シンのお姉ちゃんは
すごくイイ人だったよ~♪
中華もすごく美味しくって~
シンはお菓子屋さんに
なるんだよ~♪
プリンがねぇ~‥‥‥”
花音ちゃんは‥
マシンガンのごとく
感想を述べてくれた‥
それより先に‥
話す事があると思うのだが‥
私は‥
良かったねぇ~♪
すごいねぇ~♪と‥
一通り聞く事にした。
そして‥やっと‥
“お兄ちゃんがね
シンに会ってくれるって♪
でね‥真理リンが来るまで
待ってなさい。って♪”
ソレソレ‥
それを待ってたの。
「花音ちゃん。今から
車で行くから‥
シンに変わってくれる?」
花音ちゃんはシンに変わった。
“もし‥もし‥”
シンは‥
すでに脱け殻の様な声だった。
そりゃそ~だ‥
いきなりギャングに
拉致られるんだから‥
可哀想に‥
シンは蚊の鳴く様な声で
家の場所を説明してくれた‥
私は‥
ボスの命令で
シンを拉致りに行った。
最初のコメントを投稿しよう!