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「あの‥彼女と‥
お付き合いさせて下さいっ!!」
沈黙を破ったのは‥
シンだった‥
シンは膝に手を置いて
頭を下げた。
「ヤダ‥って言ったら‥?」
KIYOが長い足を組んだので
スリッパに付いてる
黄色いクマのオッサンが
ぴょこっと顔を上げた‥
「‥‥‥イイって言うまで
諦めるつもりはありません。」
「一生ヤダって言ったら‥?」
「‥‥‥死んでも
諦めません。」
シンは‥
シベリアンハスキーみたいな
目でKIYOを見た‥
「お前‥死んだら
何も出来ねーだろ?
死んで‥ど~やって
花音を守る?」
「‥‥‥‥‥。」
KIYOは狼みたいな目で
シンを見た‥
シンは‥黙ってしまった‥
「俺は‥命のある限り‥
花音を守るって‥
花音が生まれた時から‥
そうやって生きてきた。
俺に‥
許して貰いたかったら‥
お前も俺と同じ覚悟で‥
生きろ。
お前も‥花音も‥
まだ中坊だ‥
何を大袈裟な‥と思うかも
知れないが‥
今‥その覚悟の無いヤツを
花音の彼氏だと
認めるワケにはいかない。」
シンはジッっと
KIYOの話を聞いていた‥
「覚悟は‥あります。
もし‥俺が‥
彼女を裏切る様な事があれば‥蜂の巣でも‥
コンクリ詰めでも‥
どんな処刑だって受けます。」
シンは至って真面目に言った‥
「処刑~?アホか‥。
お前が花音と別れたら‥
俺はタコ踊りするくらい
喜ぶわ‥。
言っただろ?
俺は生きてる限り
花音を守る。って‥
お前がいてもいなくても‥
俺は花音を守って生きていく。別れる事考えんなら
初めから付き合うな‥」
KIYOのタコ踊り‥
見てみたい。
花音ちゃんは‥
KIYOのタコ踊りを
想像したのか‥
プッ♪と吹き出して
クスクスと笑った‥
「花音♪何で笑ってるの?」
KIYOは膝の上に
花音ちゃんを乗せた‥
「お兄ちゃん‥
タコ踊りするの?(笑)」
「見たい?」
「見たいっ♪」
「んじゃ‥すぐコイツと
別れなさい♪今別れなさい♪
そしたら今すぐ
踊ってあげる♪」
KIYOは花音ちゃんに
スリスリしながら言った‥
「それは無理っ♪
多分‥一生見れないね♪」
花音ちゃんはKIYOのほっぺを
両手で挟んだ‥
「ぶーーー‥」
KIYOはタコみたいな口で
半泣きになった‥
シンは‥
また固まった様に‥
呆然と最強兄妹を見ていた‥
まあ‥
そ~なるわな‥。
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