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「確かに‥受理致しました‥
おめでとう御座います‥
お幸せに‥」
夜間受付の人は‥
年配のお爺さんみたいな人で‥KIYOに
気付いていない様だった。
「アリガトっ♪」
KIYOはお爺さんに
御礼を言うと‥
「都築真理さ~ん‥♪」
と‥言った。
「は‥はぃ‥」
何か‥照れる。
「都築真理っ!!」
「な‥何っ‥!?」
何なのコレ‥
何プレー‥!?
するとKIYOは
私の肩を抱いて‥
「都築になっちゃったな‥
ちゃんと返事しろよ‥
佐藤って言われて
付いてくんじゃね~ぞ‥」
と‥言った。
誰に付いてくんだよ‥
私は子供かっ‥
KIYOは‥
“都築真理ちゃん♪”と‥
何回も言った。
KIYOに呼ばれる度に‥
くすぐったい様な‥
恥ずかしい様な‥
でも‥
KIYOと同じ名前に
なれた喜びが‥
フツフツと湧いてきた。
市役所の外に出ると‥
「ハイっ‥チーズっ!!」
野田さんが
カメラをかまえていた‥
ハっ‥!?
何コレっ‥!?
KIYOは私の肩を抱いたまま
ピースサインをした‥
「んっ。よく撮れてる。
KIYOさん‥真理ちゃん‥
おめでとう御座います。」
「あ‥
ありがとう御座います‥」
「アリガトさん。
早く行くぞっ‥」
KIYOは
とっとと車に乗り込んだ。
「無事終わった?
んじゃ行くか‥」
社長が助手席から
後ろを振り返った‥
「あの‥社長‥
行くって‥どこへ?」
「え‥?どこって‥
パーティー会場だよ?」
「パーティー会場~っ!?」
変な声が出てしまった‥
KIYOを見たら‥
KIYOは涼しい顔をしていた。
「何だ?真理ちゃん
聞いてないの?」
聞いてない。
何も聞かされてない。
「まあ‥行ったら解るよ♪」
そのまんまじゃん‥
全ては‥
私の知らない所で
事が運んでいた様だ。
「都築真理ちゃん♪
そんな顔すんな‥
世界で一番幸せな顔しろ。」
KIYOは
私のほっぺをつねって言った。
私は‥プッと笑ってしまった‥
「ん~‥やっぱ‥違うな‥」
「何がっ!?何が違うのよ!?」
「都築真理ちゃんは
二番目だな‥
世界で一番幸せな顔は‥俺♪」
KIYOは‥フッっと笑った。
確かに‥
KIYOは‥世界一イイ男だけど‥
「一番は私よっ!!!」
「俺だっ!!!」
私達は‥入籍後早々
世界一幸せな
夫婦喧嘩をした‥
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