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KIYOの言った
報告とは‥
正確には‥
ファンに報告。
と言う意味だった。
報道各社に
ファックスを送ったワケでは
無く‥
“Moonscape”オフィシャル
ホームページに
アップしていた‥
“入籍しました♪”
と‥昨日‥
市役所前で野田さんが
撮った写真と共に‥
後で
そのホームページを見たら‥
私の顔は‥
黄色いクマのオッサンに
なっていた‥
KIYOは
黄色いクマのオッサンの
肩を抱き
ピースサインをしている‥
カラダは人間の女性で‥
顔だけ黄色いクマ。
摩訶不思議な写真だった‥
瞬く間に‥
KIYOの入籍は
知れ渡り‥
今朝からマンションで
報道陣が張っていた‥
と言う事らしい‥
また‥
しばらくは
世間を賑わす事だろう‥
これも‥
KIYOの妻としての宿命だ‥
「真理‥いつもどこの花屋
寄ってんだ‥？」
KIYOは何事も無かった様に
言った‥
「あ‥
お墓の近くの花屋さん‥」
私は暇なので‥
ドライブがてら
気分転換によくお墓参りに
行っていた‥
「ん‥
近くになったら言えよ。
真理‥おにぎり。」
「あ‥ハイ。」
私は母さんが持たせてくれた
おにぎりをKIYOに
差し出した。
「あのさ～ぁ‥
墓参りでもデートだぞ？
ハイ。って何だっ!?
新婚だろ？フツ～
あ～ん♪だろっ!?
１日目から手ぇ抜くなっ！」
怒られた‥
１日目から‥怒られた。
「あ～～～ん♪」
KIYOはパクッとおにぎりを
食べた‥
あまりにもKIYOが
可愛かったから‥
「オイチーでちゅかぁ～？
お漬け物もありまちゅよ～」
ついつい言ってしまった‥
「バカにしてるだろ‥
１日目から俺を
尻に敷こうとしてるだろ‥」
シテナイ、シテナイ‥
こんな人‥
尻に敷けるワケ無い。
暴れ馬に乗れるワケ無い。
ロデオチャンピオンでも
難しいだろ？
私はブンブンと
首を横に振った。
「まぁ‥真理のお尻なら‥
いいけど‥♪」
KIYOは私の指ごと
ガブッとおにぎりを食べた‥
言ってる事と
やってる事が‥
違うじゃん‥
「真理。次、明太子‥」
ホラ‥
逆じゃん。
私は旦那様に
明太子おにぎりを
あ～～ん‥してあげた。
これで‥
尻に敷かれてると思っている
旦那様が‥
可愛い。
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