緊急家族会議です。

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ケンシローとシンは 同じ小学校で‥ いわゆる幼馴染み。 ケンシローは サッカー部で明るい性格ゆえ クラスでも目立つ存在らしい。 シンは‥ 一応バスケ部だが‥ ケンシローとは対象的に 無口でシャイ。 やたら高い身長のせいか 何時も猫背で みんなは近寄り難いと 言うらしい。 「でもシンって‥ 本当はすごく優しいんだよ。 私の事いつも 助けてくれるの。 私が食堂で上級生に うどんぶっかけちゃった時も‥ 保健室で寝てたら 放課後になって‥ 保健室の鍵外から かけられちゃった時も‥ 理科の実験で 爆発しそうになった時も‥ 調理実習でみんなが 食べてくれなかったプリンも‥シンは食べてくれた‥ いつも‥助けてくれる いい子なんだよっ!」 花音ちゃんは シンは本当は‥ みんなが思っている様な 子じゃないんだと 言いたいらしい。 しかし‥ うどんぶっかけたり‥ 保健室で放課後まで爆睡‥ 実験で爆発寸前? 世にも恐ろしいプリン? 花音ちゃん‥すごいな‥ ハンパ無いな‥。 「花音ちゃん‥ シンって子の事‥ 好きなの? 付き合ってるの?」 単刀直入に聞いてみた。 鬼のいぬ間に‥ KIYOが聞いたら 失神では済まないだろう‥ 「ん~‥好きだよ‥ でも‥まだ‥ 付き合ってないよ‥」 花音ちゃんは 頬を赤くした。 「告られたんじゃないの?」 「ん~‥好き。って‥ 言われただけ‥。 付き合って。って‥ 言われてないよ?」 「ソレって‥ そ~ゆ~事だと思うけど‥」 「えっ‥!?そ~なのっ!!? 私‥付き合ってるのっ?」 花音ちゃんは‥ 顔を真っ赤にした。 可愛い‥ 「聞いてみたら? そ~ゆ~事なのかど~か♪ 私は‥応援してるからねっ! KIYOの事は‥ 二人で説得しよっ!」 「うんっ! 真理リン。アリガトー♪」 花音ちゃんは私に ギュッとしがみついた。 花音ちゃんは‥ シンに‥ 恋をしているんだなぁ‥と 伝わってきた‥ 花音ちゃんの 初めての恋‥。 しかし‥ 花音ちゃんがシンに 心惹かれるのは‥ いつも助けてくれたり‥ ただ優しいだけでは無かった。 この時‥ 花音ちゃんは‥ その事を‥ 私には言わなかった。 それは‥ のちに明らかになる。 花音ちゃんが‥ シンに惹かれた理由。 そして‥ シンもまた‥ 花音ちゃんに心惹かれた理由。 私は‥ この目でソレを‥ 見る事になる。
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