家族‥

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一度重ねた唇は‥ 引き寄せられる様に 何度も重ねずには いられなくて‥ 俺と満島は 何度も鼻をぶつけあい‥ その度に笑って‥ そして‥またキスをした‥ まるで小鳥の様に‥ 俺の部屋は‥ ハートがいっぱい浮いてる様な‥2人だけの 別世界の様だった‥ 「あ‥‥私がいる‥」 満島は俺のベッドに置いてある写真を見つけた‥ アレックスと再会した時に‥ アレックスがこっそり 満島の写真を撮っていて‥ 新婚旅行に行く前に‥ 俺にくれた‥。 「ぁ‥別に‥ソコに 置いてるからって 変な想像とかしてないから‥ あの‥ホント‥ いやらしい意味とか 全然ないから‥」 何か‥言えば言う程 いやらしく聞こえてるよな‥ 「私はいつもシンの事‥ 色々想像してるよ♪」 ダメだ‥ グッと来た‥ また‥チューしたくなる。 「あっ!!忘れてたっ!!」 俺はチューの事ばかりに 気を取られ大事な事を 忘れていた‥ 「コレ‥親父から満島に。 昨日‥届いたんだ。」 俺は昨日届いた エアメールを満島に渡した。 「アレックスから?私に?」 満島は首を傾けながら 封筒を開けた‥ 中には数枚の写真が 入っていた‥ 「お父ちゃん‥だ‥」 それは‥満島の父親。 トニーの写真だった‥ 長い金髪の髪の毛を ポニーテールにして‥ 青い瞳で笑ってる。 満島と同じ様に‥ ニヘっ‥っと。 満島の笑顔は‥ 父親似だったんだ‥ 「あ‥お母ちゃんもいる♪ コレにはシンのお母ちゃんも お父ちゃんも写ってるよ♪ みんな若ぁ~い♪」 若かりし頃の 俺の両親と‥満島の両親‥ 俺達がまだ‥ 姿形の無い頃の写真。 「何か不思議だねぇ~ 私とシンはまだ 生まれてないのに‥ この時からシンと私が 出逢う事が決まってたみたいな感じがする‥」 「俺も‥そう思った‥。」 きっと‥俺は‥ 満島と出逢う為に‥ 生まれた。 ずっと‥そう思って 生きたい。と思った。 「シン‥生まれて来て‥ 良かったねっ♪ ちゃんと出逢えて‥ 良かったねっ♪」 満島は‥お父ちゃんと 同じ笑顔でニヘっと笑った。 「んん。ホントに良かった‥」 勿論、俺は‥ 満島にキスをした‥ まだ‥覚えたてのキスを‥ ♪♪♪♪♪♪~!!! 鬼平のテーマ‥ 背筋に悪寒‥ 嫌な予感がする‥ 予感などでは無い。 もはや確信だ‥ お兄ちゃんに‥違いない。
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