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「どうしてそんな事が分かるんです?
どうして土方さんはみんなのように騙されてくれないんでしょうね」
沖田の言葉に、土方はニッと口角を上げた。
「俺を他の奴等と一緒にすんな」
フッと土方を見て沖田が笑う。
そしてゆっくりと話始めた。
「確かに…私は時々自分が恐ろしくなりますよ。
戦っているときは勝つことしか考えていない。
いや、それさえも考えてないのかも知れない。
ただ戦うことだけを考えているんです。
人を殺しかねないですよ…」
「……」
何も言わず、土方がそっと横目で沖田を見やる。
沖田は俯いたまま、けれどその目はどこか遠くを見ているようだった。
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