人魚姫

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『おや、これは聞いていない展開、そんな顔をしているな』 (あたりまえだよ…!助けてエチューゼ!) 『助けられぬ』 (なんで!) 『人魚だからだ』 (エチューゼも外の世界を知っているくせに…!) 『あぁ知っている…そこに住む王子が嫌な性格な事もな』 (嫌な…性格…?) 『あぁ王子…キッフェ王子はな…無自覚本格的なホモだからな』 (ホ…ホモ…?) 『男性が男性を好きになる事さ、そのおかげで女性には見向きもしなくなった』 (なんでホ…ホモなんかに…?) 『詳しくは知らぬ。急にホモになって、急に見向きもされなくなった』 (見向きもって…エチューゼって…) 『ストップ、それ以上は言うな』 『レヴェ、どうしても(人魚の世界に)戻りたければキッフェ王子とのキスだな』 (えっ…?) 『キスされれば、海にはいればお前は人魚に戻れるハズさ、ただしキスされた後…なるべく早く入らなければ意味はないがな』 (…わかった…) 『一応戻れるがその場合は死を覚悟しろ』 (なんで…?) 『人間の時の呼吸は人魚には出来ん、逆に人間は人魚の呼吸が出来ない、レヴェ、息ができなくなってもがくだけで息絶えてしまう運命さ』 (それはやだ…気をつける…) 『じゃあな』 水面に戻るエチューゼ (人魚は人間の呼吸が出来ない…人間は人魚の呼吸が出来ない…変なの…) (あれ…?) (そう言えばエチューゼ…僕の言葉聞こえてたのかな…) (聞こえていたから…反応していたんだよね…) 窓閉め、ベッドに蹲る (んー…キス…) (はぇ…?!ていう事はキッフェ王子と一緒にいろって事!?) 上半身だけ起こす (ムリ!いくらなんでもキスを疑うために一緒にいるなんてムリムリムリムリ!) (キッフェ王子はえと…ホモって言うのだし…) (うぅん…どうしよう…) 考えていたら眠っていった
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