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コンコン コンコン
(…ふぇ…何時の間にか寝てたみたい…)
コンコン コンコン
(キッフェ王子…じゃないよね?)
ガタッ…ガタン
扉の前の物を退かし扉を開けた
「おはようございますわ、レヴェさん」
(レーチェ王女!)
「昨日、急にいなくなられたので驚いてしまいましたわ!どうなさったのですか?」
(もう…言うしかないのかな…)
『あの』
「…?なんですか?」
『キッフェ王子の あの性格 何ですか?』
「…!やっぱりですか…キッフェ王子は…あのお方は…おかしいのです…」
(…やっぱり…)
『何が おかしいの?』
「レヴェさん…キッフェ王子は私達女性に目もくれてくれませんの…そのくせに男性にはベタ惚れしたかの様に男性しか興味がなくなってしまったんです」
(やっぱり…エチューゼと同じこと言ってる…)
「レヴェさんもお気をつけてくださいね?」
『はい』
(あっ…)
『人魚って 知ってますか?』
「人魚?あの伝説とされている…人魚ですか?」
(伝説…)
『たぶん』
「私は憧れてはいますがキッフェ王子は嫌いみたいなんです」
(嫌い…!?)
『なんで キッフェ王子は 人魚が嫌いなの?』
「ん…まぁ…理由はきっと女性だからだと思いますわ、立ち話もなんなので行きましょ?」
手を引き、ついて行くレヴェ
大広間…
たどり着くとキッフェ王子やレーチェ王女以外の人もたくさん集まっていた
(うわぁ…人がいっぱい…)
「レーチェ、レヴェ…!」
レーチェ王女とレヴェの存在に気が付き近寄るキッフェ王子
「レヴェさんを起こしましたわ」
レーチェ王女は振り向いてくれる様にとびきりの笑顔を見せるが
「ありがとう、レーチェ」
キッフェ王子はそれに見向きもしなかった
「はい…」
少し俯くレーチェ王女
(キッフェ王子…レーチェ王女を全くみていない…)
(僕しか…見ていない…)
『レーチェ王女も 見てあげてください』
「…!あぁ…すまなかったなレーチェ…」
「いいえ、大丈夫ですわ」
顔を上げ笑顔を見せる
(レーチェ王女…)
「…!そうだレヴェ昨日の夜中、誰かと話していなかったか?」
(えっ…)
「ピイピイ五月蝿かったがウミネコか?」
(ピイピイ…?僕は普通に話を…あ…そう言えば本に人間は人魚の声が聞こえないって…)
『眠たくて 聞き間違えたのでは ないですか?』
「そうなのか…」
『そうですよ』
(あっ…そうだ…聞かなきゃ)
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