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「戻ってきたか」
キッフェ王子以外に誰かが側にいた
(誰だろ…)
少し癖の付いた髪の毛、真っ黒いドレス
「久しぶりだな、レーチェ王女…そちらの者は誰だ?」
最近、聞いたような声に総毛立つ感じがした
「お久しぶりですわ…と言ってもあまり覚えてはいませんが…この方はレヴェさん、きっと漂流してしまったんですの」
「そうか、よろしくなレヴェ」
ポンッと肩を叩く、と同時に近づき
「よぉお前さん、お前さんなら多少姿が変わっても妾がエチューゼだとわかっているのだろう?」
二人に聞こえないように耳元で呟いた
「…!」
「何話しているのですか?」
「何も話してはないぞ?なぁ、レヴェ」
「…」
数回頷くレヴェ
「そうですか…」
「…!そうだキッフェ王子」
「どうした?エチューゼ」
「数年前、「お前と結婚する」とかそんなこと言っていたが本当にするのか?」
「あー…考えとく」
「本当かのぉ…?」
「あぁ、ちゃんと決めるさ」
(なんで…人魚のはずだったのに…)
「…少し、レヴェと話し合いたい、別の部屋借りていいか?」
「レヴェとか…?別にいいが変なことを教えるなよ?」
「キッフェ王子じゃあるまいし、大丈夫だ、いくぞ?レヴェ」
エチューゼについて行くレヴェ
「私じゃいけないのか?」
「うーん…キッフェ王子じゃなくても大丈夫だと…思いますわ…」
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