人魚姫

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ここは海の深い場所、通称“人魚の楽園” 僕の名前はレヴェ、男子だけど立派な人魚だ 僕には二人の姉さんがいる 「レヴェ」 僕を呼んだのはプチェ姉さん、気が強くて姉御肌みたいな感じ その後ろにいるのはもう一人の姉さんフィア姉さん、おっとりしてて何かとゆっくりな性格 「なに?プチェ姉さん」 「レヴェ、また人魚の楽園から出ようとしたわね?」 「いいでしょ?僕の勝手でしょ?」 「ダメに決まってるでしょ!人間はとても悪い存在!へんなことをされかねないわ!」 「そんなことするわけないよ!本には優しい人間だっているって書いてあったし!」 「そーいう考えがダメなのですよぉ?レヴェ」 「いいの!僕は僕の意思で行くって決めたんだから!」 「分からない子ね!そう見えて人間は何をしでかすらわからないのよ!」 「っ…!うるさぁあい!」 姉二人の間を通り自分の部屋へと戻った 「…うるさいのはレヴェの方よ…」 独り言のように小さく呟くプチェ 「ねぇプチェ」 「何?フィア」 「レヴェの言っていることは合ってるのでしょうか…」 「さぁね、多分今夜レヴェは家出するわ」 「それを食い止めることが先ね」 「はい」 その夜… 「誰も居ないよね…」 なるべく音を立てず自分の部屋から出るレヴェ 「行くって言ったら行くんだから…」
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