人魚姫

5/26
前へ
/26ページ
次へ
「本当!?」 「だが、その代わりの条件がある」 「条件…?」 「あぁ、簡単なことだ」 「何?まさか性別が変わるとかじゃないよね…」 「なわけ無かろうが!戯け者!声だ!足を作ってやる代わりにお前さんの声を貰うのだ」 「なんだぁ…性別が変わるのかと思った…」 「そんなことしないと言っただろう!バカ者!」 「そんなに怒らないでよ…」 「…まぁいい、こっちに来い、薬をくれてやる」 「うん」 言われるがままにエチューゼの後を追いかける レヴェは薄暗い洞窟内にいた 「エチューゼ…?」 「なんだ?」 「薬、まだ?」 「少しぐらい待つことが出来ぬのか!」 「えー…だって、人間になれるんだよ!僕、ワクワクしちゃって!」 「…人間の生活はそんな楽しいことばかりではないぞ?」 「なんでそんなことが言えるの?」 「…それは秘密だ、ほれ、薬」 薬を渡される 「へー…これが人間になれる薬…」 薬をマジマジと見る 「見ているだけでは薬は効果を出さぬ、飲みたければ飲め」 「うん」 薬の蓋を取ろうとすると 「飲んだら直ぐ意識はなくなって人間の世界に行くはずだよ、あと、声が出せないのを忘れるなよ?」 「うん!わかってるよ!」 キュポンと蓋を抜き一気に飲むレヴェ 突然、意識を失った
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加