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ザァア…
波が体に打ち当たる中レヴェが目を覚ました
「…」
(何だろ…真っ暗…でも…綺麗…)
(これが本に書いてあった星空って奴かな…)
(体が動かない…足が…ヒレが…変な感じ…)
「…!」
(そうだ!僕は人間になったんだ!)
(喋れないから…どうしよう…歩き方もわからないし…叫べないし…)
「…誰かいますの?」
「!(誰!?)」
「まぁ…貴方ったら裸でどうしたのですか?」
(うーん…喋れないからどうしよう…)
「どうしたんだ、レーチェ」
「キッフェ王子…!あの…このお方こんな夜に…しかも裸でここにいるのです」
「ん…!」
(キッフェ王子…格好良さそう…)
「其方、名は?」
(えーと…)
口をパクパクさせるレヴェ
「…?喋れないのか?」
数回頷く
「キッフェ王子、一旦お城に連れて行ってあげましょう?風邪でも引いてしまったら大変ですわ」
「あぁ…そうだな…立てるか?」
(うーん…)
二人の立つ姿を真似る様にフラフラ立ちながらも立って見せた
(立てた…!)
そう思った直後
ガクンと崩れ倒れた
(わぁ!?)
「大丈夫か?」
頷くレヴェ
「仕方が無い…っと」
(わっ!?)
キッフェ王子にお姫様抱っこをされる
「さぁ、行こうか」
「はい」
(えっ、ちょっ、えっ?…ヤダ!なんかこの抱かれ方なんか恥ずかしい!)
ジタバタ抵抗するがレヴェの力がない為、そのままお城へと連れて行った
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