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「うわぁっ!!」
俺は激しく転がった。だけど痛みは全くと言って良いほど無かった。
だから、俺は直ぐに立ち上がり周りを確認する。
あれ?誰もいない!?
「シャロン!!セレナー!!」
俺は叫んだが返事が無かった。
周りは薄暗い森。
そして、俺の周りだけは草原になっていた。
最初に来た場所?
どうなってんだ?
この状況、夢と全く同じだ…。
この状況を確信する出来事は直ぐに起きた。
「くっくっくっ…」
「誰だ!?」
俺は咄嗟に武器を構える。
薄暗い森の奥から徐々に何者かが近づき、そして姿を現した。
「お前はっ!!」
「やっと会えたな?…いや、やっと対面出来たと言うべきか?くっくっくっ」
俺の前に現れたのは…俺自身だった。
ただ、一つ違うのは、そいつの目は赤い。
要は魔人の俺自身と出会ったって事か?
いや、意味が解らない。
アイツは俺の心が創りだした存在だから、実際には肉体を持ってない筈…だろ?
「ようこそ、カオスワールドへ。さあ、人間の俺。人魔人になる資格があるか試してやる。魔人の俺を倒して一つになってみろ!!まぁ…俺はお前に倒される前に殺してやるがな!くっくっ」
はっ!?
そう言うと魔人の俺は俺に歩み寄る。
俺は剣を構え直した。
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