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10 相手の心❤を一時的に“無防備にする”愚かさを装う手もある
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ある警視庁のベテラン刑事さんから、結婚詐欺の典型的なケースをいくつか聞いた事がある。
犯人達は、さぞかし女心をメロメロにするような好男子で、弁舌爽やかな人間かと思ったが、現実は殆んど逆であった。
被害を受ける女性は婚期を逃したり、容貌にコンプレックスを持っている人が殆んどだったが、そんな彼女達をして「こんなタイプの男なら自分に、似つかわしい」と思わせるような、見掛けは極平凡な男達だった。
お金👛もあり、男振りも良い男では、自分に近づく筈がないと、返って警戒されてしまっただろう。
そしてこの犯人達は、見掛けの平凡さを補って余りある“誠意”さで、彼女達を口説いたのである。
以前、仕事場で使う電気製品を、全てある一軒の店で買った事がある。
他に電気具店がなかった訳ではないのに、なぜその店一軒に絞る事になったかと言うと、それには訳がある。
最初、下見のつもりど何軒かの店を歩いていた時、この店である商品の値引きを交渉して見た。
「これとこれを纏めて買うと、どれ位負けてくれますか⁉」と聞いて👂😆✨見たのだが、対応した主人の口をついて出て来た言葉は、飾り気のない方言でそれを隠そうともせず、如何にも朴柄で誠実な口調で「それは、もう十分安くしてあるので、勘弁して下さい」と言う意味の事を訴えたのである。
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